ATF交換-メルセデスベンツ W140(722.6/5G)トルコン太郎での圧送交換 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

今回のブログは、

同業者様からも質問の多いメルセデスベンツのミッション「722.6」型のATF圧送交換に付いて、施工方法や手順を詳しく記した「作業要領書」の意味合いも含め作っております。

 

 

同じ地域の同業者さんからのご依頼で、

今回はメルセデスベンツW140のATF圧送交換を行います。

 

このモデルは非常に根強い人気がありますが、

程度の良い個体がなかなかオークションにも出て来ない状態で、

探されている方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

この140に搭載されているミッションは「722.6」という型になります。

 

同じミッション型式のATF圧送交換は多々行っていますが、せっかくですから同型W140の圧送交換ブログだけでもリンク張らせて下さい(^^)

 

 こちら → ATF交換-メルセデスベンツS500L(W140)トルコン太郎での圧送交換+ストレーナー交換他

 

 

722.6ミッションのウィークポイントも合わせて押さえながら作業を進めて行きます。

同じ作業をされる同業者様は参考にして頂き、事前に必要なパーツのご準備をお願い致します。

 

ちなみに、

・722.6 → 5G-Tronic(5速ミッション)

・722.9 → 7G-Tronic(7速ミッション/後退2速)

・725.0 → 9G-Tronic(9速ミッション)

となります。

DCTモデルなども居ますので更に細かくは分かれますが、ATに関してはざっくりとこんな感じです。

 

 

 

それでは作業を開始します。

 

 

 

乗って来られたばっかりですので、ATF油温はしっかりと上がっています。

この状態でまずは、現状の確認を行います。

 

 

 

おや!?

ATFレベルゲージパイプキャップのロックピンが折られています。

誰かがATF量を確認したのでしょう。

 


 

現在のATF量はばっちり!

少し赤みも残っていますので、過去にメンテナンスされた事があるのでしょう。

トラブルの多いミッションですからね。

 

 

 

ATF圧送交換だけを頼まれたとは言え、その他の箇所に不具合は無いか、見れる範囲でいいので見る様にしています。

今回は同業者さんからの依頼ですので作業自体はATFのみで留まりますが、せっかくですからちょっと見ておきます。

 

 

 

あら・・・

これは伝えてあげないと!!

 

 

 

コネクターのスリーブ(EGSカプラー)は、外には漏れていない様子。

 

 

 

ミッション側面にユニオンボルトを介してホースが取り付けられているタイプです。

 

 

 

 

こちらは弊社製造販売のF-PETシリーズ「MB-No3」が適合します。

 

 

 

ギアボックスのシール部分より少しだけ滲み。

 

 

 

ステアリングダンパーも滲みがあります。

でも他は、オイル漏れも無さそうですし、ブーツ類も大丈夫そう。

ブッシュの如何までの判断は行っていませんが、比較的程度は良いのではないでしょうか。

 

 

 

さて、いよいよATF交換に移ります。

 

 

 

ATオイルパンよりATFを排出します。

比較用の瓶に採取も合わせて行っておきます。

 

 

 

ATオイルパンからは約3.5リットルのATFが排出されます。

この後コンバーターのATFを抜きますので、容器内のATFは計量用ジョッキに全て移しておきましょう。

 

 

 

続いてトルクコンバーター内部のATFを抜く為、クランクプーリーを回転させ、ドレンプラグにアクセス出来る様にします。

 

 

 

コンバーター内部に大量に溜まっているATFはこのドレンプラグから全量抜く事が出来ます。

日本車にはまず無い構造ですので、存在を知らない業者さんが多いです。

コンバーターにドレンがある場合は必ず抜いて下さい。

ここを抜く事で、総ATF量の全量近くまで排出出来ます。

交換効率も非常に高くなりますし、お客様への金銭的負担も減ります。

 

 

 

コンバータードレンプラグを外します。

ピチョン!ピチョン!と、いつまでも出て来ます(^^;

 

 

 

満タンが5リットル弱の容器の淵ぎりぎりまで排出されました。

 

 

 

新品のドレンプラグとガスケットのセットを装着。

 

 

 

EGSカプラーに刺さっている車両ハーネスを外します。

あら・・・ATFが回って来ています。

 

 

 

EGSカプラーを固定しているビスと取り外します。

 

 

 

このカプラーが悪くなり、ATFが車両ハーネス内部へと混入。

毛細管現象でハーネス内をATFが伝い、そのままコンピュータまで到達して故障を引き起こすというパターン、めちゃくちゃ多いです。

 

古い話ですが、ワンツードアのワゴンRで、メーター裏からATFが垂れて来るというのもありましたね。

あれも、毛細管現象で伝って来ていたのです。

 

 

 

こちらが新品。

 

 

 

これで安心です。

 

 

 

さ、ATオイルパンを外そう!と思いきや、

ここでまさかのトラップが仕掛けられていました。

 

ボルトが2本、全く緩みません。

と言うか、「絶対折れる!」

頼む!!折れないでくれ!!!

 

念を送りながら、ラスペネも吹きかけ、ヒートガンで温めたりもしながらゆっくりゆっくり・休み休み、緩めて行きます。

 

 

 

どうにか1本は折れずに済みました!!

残るはあと1本!!

もし折れずに外せたなら、そりゃもうお祝いだ!!

今夜のビールはいつもより一本多めに飲もう!!

 

 

 

 

外れました!!

 

 

 

ビールの本数は・・・、いつも通りとなりました。

お祝いは、無しです。

 

 

 

ダブルナットも効かず・・・

バイスプライヤーでも回ってくれず・・・

しかも、また折れるという始末。

1本のボルトが2回折れたのは整備士人生で初めてです。

 

 

 

リカバリーに移ります。

 

 

 

ギリギリ外れた箇所も、きちんとリカバリーを。

 

 

 

オイルパン。

黒ずみこそはありますが、やはり過去にメンテされているのでしょう。

汚れ具合はそこまで酷くはありません。

 

 

 

ATFストレーナー。

こちらも比較的綺麗です。

 

 

 

バルブボディを綺麗に掃除。

 

 

 

ATFストレーナーの新品。

 

 

 

装着。

 

 

 

オイルパンを綺麗に掃除して、新品のガスケットを組み付けます。

 

 

 

722.6の注意点です。

WISが見れる方は事前に必ずチェック。

オイルパン内のマグネットを追加する様、指示されています。

ま、当然と言えば当然。

当初は何故マグネット設置してなかったんだろう。

 

現状マグネット追加がされていない所を見ると、今まではそこまで分解してなかったのかな??

 

 

 

磁石がこちら。

 

 

 

 

装着の場所はここです。

 

オイルパンを組み付けたら、次はアタッチメントの取り付けです。

 

 

 

 

ATFクーラーホースが金属製なので、固定部分を外します。

ミッションの所に1箇所と、

 

 

 

エンジン部分に1箇所です。

ただ、エンジンの大きさや仕様によって個体差は当然ありますので、現車ありきで確認して下さい。

 

 

 

ユニオンボルトを取り外します。

 

 

 

フリーになったクーラーホース側に、弊社アタッチメントをこの様に装着します。

 

 

 

もう一つのアタッチメントには、先程取り外したユニオンボルトを使用してミッションに取り付けます。

 

 

 

こんな感じですね。

 

 

 

装着完成図はこんな感じです。

 

 

 

ただし、注意点があります。

赤丸のカシメ部分がミッションと干渉してきちんと固定出来ない、もしくは、固定できている様に見えるんだけど、エンジンを漏れて来る・・・といった場合は、

 

 

 

ガスケットを数枚重ねて、ミッションとの干渉を取り除いた状態で固定して下さい。

写真では3枚重ねていますが漏れて来る事はありません。

 

 

 

ATFチェンジャーのカプラーがSPカプラーの方は、ハイカプラーからSPカプラーへの変換が必要です。

 

 ※2020年6月以前にトルコン太郎を購入された方が基本該当しますが、不明な方はお問い合わせ下さい。

 

同梱のパーツにシールテープを巻いて、

 

 

 

 

この様に組み立てて、チェンジャーと接続して下さい。

 

 

 

今回使用するATFはペトロナスです。

 

 

 

まず最初にATFを充填します。

抜けた量が7リットルちょっとですので、約1リットル多めの8リットルを充填します。

 

 

 

エンジンをスタートして圧送交換開始です。

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり綺麗になりました。

新品ATFとそん色ないレベルです。

 

 

 

ATF油量をきっちりと調整します。

 

このレベルゲージは、車両には付いていません。

専用の物を用意する必要があります。

時々問い合わせがありますので、在庫している事がたまにあります。

お持ちでない場合は問い合わせてみて下さい。

 

 

 

 

新旧比較です。

ここまで綺麗になりました。

透明度も全然違います。

 

試運転を行い、フィーリング絶好調なのを確認し、

今一度漏れが無いか、油量は大丈夫かを確認して、

 

 

 

最後に、レベルゲージパイプキャップのロックをパッチン!

 

これでATF圧送交換作業終了です!!

 


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 



※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。


 

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