トラブル修理-メルセデスベンツ S500(W221)AT変速異常、エンジン不調、エアサス不調・他 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

宇和島のお客様から車の調子が悪いとの連絡があり、

加入されている自動車保険のレッカーサービスを使っての入庫です。

 

 

症状は、

 

・ATが変速しない

・エンジンをかけるとエアサス故障の警告が出る

・車高調整のボタンを押してもランプが点灯しないが、エンジンをかけなおすとランプが点灯して車高が上がる。

・エンジンの調子も悪い

 

といった具合で、まさに満身創痍状態です。

 

 

 

 

 

置いておくと、一日でこの状態。

 

 

 

 

 

 

フロント右だけが車高下がりまくり。

ハンドルを切る事すら出来ません。

 

ちなみに反対側(左側)のエアサスは、フリークで過去に交換済みです。

右もあまり良くは無いようです。

 

 

エンジンはスムーズにかかるけど、

掛かってすぐにエアサスのエラー警告がバンバン出ます。

 

車高を上げようと調整ボタンを押すけど、

押しても動作を示すインジケータランプは点灯せず。

 

一度エンジンを切って掛け直し、

再び車高調整ボタンを押せば、インジケータランプも点灯し、

車高がジワ~っと上がって行きます。

 

この時点でだいたい原因の予想は付きますが、

念の為診断機を接続してチェックします。

 

ATよりエンジンより、これを先に直さなければ、

他の様々なセンサー関連に伝播しますので、

原因究明にブレが生じます。

 

 

 

 

 

 

 

各項目が正常な診断に至らず、インフォメーションマークが点灯しまくり。

そして、バッテリー電圧が7.6ボルトという、有り得ない数字に。

(電装系バッテリー電圧を見る為、安定化電源供給は切り離しています)

 

 

 

 

 

 

 

電装関連のバッテリー、いわゆるメインバッテリーです。

 

 

 

 

 

 

続いてこちらは、エンジンを始動する為のスターターバッテリー。

 

どちらも、「MEGA POWER」という、完全名前負けのバッテリーです。

オーナー様に伺うと、交換したのは2年前ですって!??

 

車を購入した中古車販売店が、

納車整備時にはバッテリー新品交換を約束してくれていたのに、

届いた車には古いままのバッテリーだったそうで。

(あるあるですね)

 

クレームを言ったら新品のバッテリーを送って来てくれたそうです。

そのバッテリーがこれ。

「MEGA POWER」!!!!!

 

毎日乗っているのに、たった2年でこれだけ大きなバッテリーが、

しかも両方ダメになる???

 

ちなみに、このバッテリーがいかほどの物かをネットで調べてみましたが、私の技量では見つける事は出来ませんでした(^^;

 

 

 

 

 

 

 

 

車から取り外して、単体テストします。

 

 

 

 

 

 

もはや、ただ重いだけの塊ですね。

 

 

 

 

 

ユーロブラックに交換します。

 

 

 

 

 

こちらも単体テスト。

 

 

 

 

 

CCAの低さには笑えます。

 

 

 

 

 

 

車両に取り付け。

 

 

 

 

 

 

続いてスターターバッテリー。

 

 

 

 

 

 

こちらは、ちょっとだけ軽いけど、ただの箱。

よくこんなバッテリーでエンジンかかっていたものです。

 

 

 

 

 

 

こちらは特殊形状ですので、基本純正になります。

 

 

 

 

 

 

メインバッテリーほどはダメになっていないから、

どうにかエンジンをかける事は出来たのでしょうが・・・

 

すぐに交換が必要なレベルです。

 

 

 

 

 

 

フリークのバッテリー置き場に貼っているCCA一覧です。

たぶん・・・出したらダメな情報(^^;

怒られたら、消します!

 

この表を見ると、あるメーカーのバッテリーが、

古河バッテリーに比べて性能が低いのかが分かってしまいます。

 

だいたい予想は付くと思いますが・・・

カ●スバッテリーは本当に売り方が上手いなと思います。

 

表に出る、誰が見ても分かる容量の表記は、

同等バッテリーよりも数字を大きくする工夫がされ、

真っ青のいかにも高性能的な見た目からは、

選ぶなら絶対これ!!と思わせるオーラがあります。

 

ただ、世界基準の測定数値CCAで計測すると、

その能力はそれ程高くありません(古河バッテリーに比べると、です)。

 

しかもカ●スは確か、CCAを公表していなかったはず。

 

 

とある工具市でバッテリーテスターを作っているメーカーの人と知り合いになり、色々とバッテリー業界の面白い話を聞く事が出来ましたが、

それはさすがにここで書くと、本当にマズイと思うので辞めておきます。

 

これだけ書いていおいてって感じですが(笑)

 

古河バッテリー、本当にいいバッテリーを作っているのに、

何とも売り方の下手なメーカー・・・

そういうの、嫌いでは無いですが。

 

 

あっ!

私のお勧めバッテリーはこちらです → パナソニック カオス 

 

 

ちなみに、

他のバッテリーメーカーは、ここには本当に書けない状態のものも多いです。

本当にいい物を見極めるのは難しいですが、

先ずは、訳の分からない聞いた事も無い様なメーカーの物はやめておいた方が良いと思います。

 

「古河バッテリーなんて聞いた事が無いよ!」という声が聞こえて来そうですが・・・(笑)

 

 

 

 

 

 

 

バッテリー交換後再び診断機接続。

バッテリー電圧は正常範囲に入りましたので赤帯も消えています。

 

 

 

 

 

 

 

フォルトを全て消しました。

現時点でエンジンは始動していませんので、

オールクリア、全て問題無しで表示していますが、

この後エンジン始動後、AT関連とエンジン関連にフォルト。

 

ATはスピードセンサーが原因だと分かっていますが、

他にもソレノイド異常を幾つか検出していますので、

今回はバルブボディのリビルトと交換します。

 

 

 

 

 

リフトで上げてバルブボディ取り外しに取り掛かります。

 

 

 

 

 

 

 

現時点のATFを比較用に採取します。

ちなみにこのATF、昨年末に交換済みなのにこの真っ黒さです!!

 

 

 

 

 

 

オーバーフロープラグを打ち抜きます。

 

 

 

 

 

 

最後の一滴まで排出します。

 

 

 

 

 

 

オイルパンを取り外し、ストレーナーも外します。

 

 

 

 

 

バルブボディです。

 

 

 

 

 

 

取り外しました。

 

 

 

 

 

 

主な原因はエレクトリックプレートに装着の、

悪評高いスピードセンサーです。

 

 

 

 

 

 

現在装着のエレクトリックプレートはシーメンス製ですが、

 

 

 

 

 

 

 

リビルトバルブボディに装着のエレクトリックプレートは、

自動車部品のスーパーサプライヤー「コンチネンタル」のものです。

コンチネンタルと言えばタイヤと思われるかも知れませんが、

ありとあらゆる自動車部品を供給しています。

 

取り外したバルブボディに装着のシーメンスVDOも、

2007年にコンチネンタルが買収していますので、

こちらは買収後のコンチネンタルブランドになっているのですね。

 

 

 

 

 

 

バルブボディを搭載。

 

 

 

 

 

 

ATFストレーナーも新品に交換です。

 

 

 

 

 

 

オイルパンも磁石も綺麗にします。

 

 

 

 

 

 

 

フリークが作っている、メルセデスベンツ用の圧送交換SSTを使い、

トルコン太郎と接続してATF圧送交換を行います。

 

プロショップの皆様、圧送交換SSTはもうすぐ完成予定ですので、もう少しだけお待ち下さい。

 

 

圧送交換を始める前に、バルブボディを認識させます。

 

 

 

 

 

 

 

 

トランスポート保護を解除し、

 

 

 

 

 

 

 

ユニットを作動させ、

 

 

 

 

 

 

スピードセンサーを認識させて、

各ギアレンジ学習を行います。

 

 

 

 

 

 

エンジン、スタート!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既に10リットル近い新品ATFが入っていますが、

まだまだ綺麗になりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだまだ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しはマシになって来ましたが・・・

 

もう少し続けましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はこの辺で辞めておきます。

徹底的に綺麗にするには、もう少しATFが必要になりそうですので(^^;

ご予算の関係もありますしね。

 

 

 

 

 

診断機で油量調整温度である事を確認。

 

 

 

 

 

 

 

オーバーフローさせて油量調整します。

 

 

 

 

 

 

ATのエラーが無くなりました。

 

 

 

 

 

 

ただ、エンジンの調子が悪い!!

2番シリンダーがミスファイアです。

 

コイルをお隣同士で交換すると、

ミスファイアはお隣に移りましたので、原因はコイルで間違い無し。

 

 

 

 

 

 

純正はデルファイ。

 

 

 

 

 

新しいコイルもデルファイです。

メルセデスベンツマークが入っていないだけで、

少しお安く提供が出来ます。

 

 

 

 

 

デルファイのパッケージにもホログラムシールが貼られています。

ボッシュもそうですが、デルファイのこの箱も、

ものの見事に全く同じ様にコピーされ、

超破格値でネット上で部品販売されています。

 

もはや見分けは付きません。

ホログラムシールまでコピーしている物もあります。

ただ、偽物は部品の見た目が本当にチープです。

 

ちなみに、「正規デルファイです!」「ボッシュ本物です!」と謳って販売されています。

コピー商品だと知っていて販売するのは罪ですが、

本物だと信じて販売すると罪にならないという事なので、

本物であると信じているという体で販売されています。

 

価格設定があり得ませんがね(笑)

 

正規品は、正規品を扱っているお店で買いましょう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不具合コイルを交換。

 

 

 

 

 

エンジンは絶好調!!!

フォルトも消えました。

 

 

その後の試運転も良好で全く問題無いから、

お客様に連絡を取り納車の段取りを取りました。

 

 

「今から納車に出発します!!」と連絡をし、

快適に国道を走っていると・・・・

 

 

 

突然メーターパネルに、

ABS・ESP・BASの警告灯が!!!

 

お客様に連絡を入れて納車をキャンセル。

フリークに戻り色々調べて行くと、

どうも、左リヤのスピードセンサーがよろしく無さそうな感じ。

 

 

 

 

 

これ、エンジンをかけた状態で、駐車場で止まっているのですが、

リヤ左だけがパルスを勝手に発生させています。

 

 

 

 

 

 

症状がますます悪化!!!

数値がかなり暴れ出しています。

 

 

 

 

 

 

 

暫くすると、今度は逆に沈黙し始めました。

敷地内を前後しながら、スピードセンサー数値をデータモニターします。

やはり沈黙です。

完全に壊れたな、こりゃ。

 

スピードセンサーを取り寄せて交換します。

 

 

 

 

 

 

再び試運転。

そうそう!

これが正解ですね(^^)/

 

 

ようやく、納車に漕ぎ着ける事が出来ました~!!

 

 

 

 

 

今回のトラブル修理では、

上記内容も含め以下の作業を行っております。


 ・バッテリー(メイン)交換

 ・バッテリー(サブ)交換

 ・バルブボディ(リビルト)交換

 ・バルブボディ取付ボルト交換

 ・ATFストレーナー交換

 ・ATFストレーナーOリング交換

 ・ATオイルパンガスケット交換

 ・ATF交換(34リットル)

 ・イグニッションコイル交換

 ・エンジンオイル交換(8.5リットル)

 ・オイルドレンプラグガスケット交換

 ・リヤスピードセンサー交換


今回の修理ご請求額は、 ¥ 519,000- となっております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>


 
 <参考データ:車両走行距離  105,600km>


■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司

 

 

 

※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

 

 

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