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今日は８月15日。

お盆の中日であるとともに、

79回目の「終戦の日」でもある。

８年半の血管性認知症の末、

先月末に老衰で亡くなった母は、

昭和20年当時はまだ女学生だった。

祖父の仕事の関係で九州に住んでいたが、

疎開で育った四国の洋館に戻っていた。

白亜の洋館は目標になるという理由で、

黒く塗られてしまったが、

それでも曽祖父は空襲を恐れず、

黒塗りのカバーをせず、

灯りを点けていたという。

８月15日、重大な放送があるというので、

ラジオがある洋館の２階の部屋には、

町内の人など大勢が集まっていた。

母は大人が集まる２階には上がらず、

踊り場上にステンドグラスがある階段下で、

聞き取りづらい玉音放送を聞いたという。

大人たちが複雑な反応を示す中、

母は玉音を聞き終わったとき、

「今晩から布団で寝られる」と喜んだ。

枝に焼夷弾が引っかかったことがある

庭先の大きな丹波栗の樹の下には、

町内の防空壕があり、

警報が鳴ると母たちはそこに逃げたが、

もう逃げなくていい嬉しさを嚙み締めた。

母は米軍機に低空で追いかけられ、

機銃掃射を受けたことがあった。

（民間人なので国際法違反でしょう）

脇の畑に横跳びしたため、

逃れることができたのだが、

そういう恐怖から解放された日が、

８月15日であった。

解放感とは裏腹に、

母の兄は帰ってこなかった。

空の遺骨箱だけが戻ってきた。

上官だけが終戦の２週間前に、

飛行機で内地に戻ってきたという。

裕福な家庭であっても、

地元の有力者であっても、

氷や薬などが手に入らない時代だった。

女学生だった母の母親は、

敗血症を起こし助けることができなかった。

僕から見れば祖母にあたる人だ。

母が亡くなる数日前、

何もない空の見ながら、

介護用ベッドの柵を両手でつかみ、

懸命に起き上がろうとしたことがあった。

何もない空間に手を伸ばしたので、

僕が手を差し延べると払い除けられた。

もしかするとあのとき、

亡くなった身内の誰かが、

母には見えていたのかもしれない。

今日はお盆で「終戦の日」。

母は戦争の犠牲となった身内たちと、

きっと再会を果たしたことだろう……。

のちワインくじ！

カルディで1,760円のワイン「サマーチャンスＢＯＸ」にチャレンジしてみた。しかも２回、別々の日に買ってみた。謳い文句は、上代１万円のシャンパーニュだが、最初は赤のスティルワイン、２度目のチャレンジでは60本に10本の高確率の2,500円のスパークリングワインを狙ってみた。

最初は狙い通りに赤ワインをゲットできたが、２度目は……なんと、最初とまったく同じワインを選んでしまった。60本に３本の確率となっている3,400円のイタリア北部のワインだった。3/60の確率が２回、運がいいのか普通なのか……わかりづらい割合である。

ところで岸田首相が任期満了で、その座から降りることになった。総理が替わったところで、与党による危うい法律は既に成立している。また、さらに疑問符付きの法改正がされようとしている。

人権や自由な活動の制限がないよう、有権者が意思を示さなければ、再び危機的な状況が繰り返されるかもしれない。

母たちの世代から聞いてきた戦争体験を忘れることなく、冷静に意思を示すことで、次の時代を安心なものにして行かないと、平和は成り立たず、少子化対策なんてただのナンセンスになるだろう。母が経験した悲しいことを、繰り返さないよう努めてゆきたい。

※母の四十九日が終わり落ち着くまでは、不定期更新となります。

＃母の「終戦の日」