日銀・金融政策決定会合を受けて

 

昨日の市場は荒れました。日銀の”YCC運用の柔軟化”に対する評価について、割れたためかと思われます。当日の未明、日経新聞がYCCの修正と報じたところから米国の株式、ドル円含め荒れました。

 

実際には、お昼前の修正の詳細、植田総裁による記者会見中も、おそらくその解釈の違いからか方向性が定まらない値動きをしたように見えます。

 

総裁の記者会見では、”明確な”意思を示していましたが、まだ質問の内容からなかなか意図が伝わっていないようにも感じました。

 

日銀のホームページ上には、"(参考)"として題名のように解説図が掲載してあります。

 

趣旨はおそらくこれから先、物価は下振れより”上振れ”するだろうから、YCCを厳格に守るために上限を緩やかにする。柔軟化を修正と呼んでも差し支えないという説明です。

 

なおこの”上振れ”には、投機筋の思惑に対処する意図もあると明言してました。

 

ある意味、YCCによる長期金利調整、長期金利抑制の終わりの始まり第2段といった印象です。

※第1段は昨年末。

 

 

 

 

 

 

 

会見時、新聞記者の質問でYCCは微調整が難しいとの植田総裁の過去の発言から今回のYCC修正は意味があるのか?といった趣旨に対し、”だからこそ、前もって対処する意味として修正した”旨の回答には、さすがだなと感心しました。

 

このPDFには、物価見通しも記載されていて、非常にわかりやすいです。いろんな意見がでてくると思いますが、これを原則として惑わされないことが重要だと思います。不確実性は当然、それらの変化にも柔軟に対処できるのではと思われる記者会見でした。引き続き、注目したいと思います。

 

さて、次は8月24日 - 26日の「ジャクソンホール会議」でのパウエル発言、植田発言、そしてラガルド発言に注目ですね。日銀金融政策決定会合、FOMCも次回は9月です。

 

ご健康に、ご安全に! 投資はすべて自己判断・自己責任で!!

 

※本日の参照サイト

 

1.

https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2023/mpr230728d.pdf

 

2.