2010年08月22日

山に行きます

テーマ:夏集め

酒とホラの日々。-高原散歩

 

七つ、八つ、数知れず。 
 

七つはこの夏食べたスイカの玉の数。スイカ好きなのだ。
八つはうちの庭に現れた蝉の殻。もっとあるかもしれないが。
数知れないのは言うまいと思いつつも、「暑い」と言った回数のこと。

 

毎年夏になると決まって言い出すのが、

夏の間はどこか高原に住んで、暑さの引けたお彼岸過ぎに降りてくる、

という実現の当てのない夏期移住計画

冗談ではあるけれど、年を取るごとに冗談の中に真剣みというか

痛切さが増加してきたようなのは、たぶん気のせいではない。 

 

それでも、耐え難いむし暑さも、夏が今頃になるとさすがに慣れが入るのか、

次第に苦の度合いが薄らいでくるようだ。

あと一月もすればきっと涼しい過ごしやすい日々がやってくる、と

無理矢理にでも思いたいところだが、夏の慣れや秋への期待と言うより、

夏の間の高原移住のできないあきらめが入り交じるようだ。

 

夏の間、高原に行って何をするのかと問われたが、

さわやかな高原にこっちの仕事はなじまないから、

プロのナチュラリストなんてのはどうだろうと言ったら、怪訝な顔をされた。
 
プロのナチュラリストというのは本当に存在する職業のようだが、

そもそもナチュラリストというのは職業と言うより、

自然に向かう人の態度によるものだから、

そこにプロがつくのは誰しも違和感があるのは当然だろう。
 
もし自然の親しみ方を紹介・案内して人から金をもらうのだったら

それはただのガイドである。
プロのナチュラリストは自然から報酬をもらってこそプロのナチュラリストだろう。

とすると、自然の中で暮らし、動物や虫の世話でもやって、

猿や虫からドングリや蜜でももらって暮らすというのが真のプロ・ナチュラリスト

なのではないだろうか。


それはなんだか宮沢賢治だのジブリだのの童話の世界のようで、

それはそれでとても憧れる、、、わけはないのだけれど。


やっぱり物欲と文明の利便にまみれすぎた私にはナチュラリストは無理だ。

次にもし深く自然に入り込んで親しむことがあるとしたら、

たぶん姥捨て山に行くときくらいだろうかな。 

 




 
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2010年08月21日

夏の終りの成層圏

テーマ:秋探し

酒とホラの日々。-秋の初めの空


まだ来ぬと敏行ぼやく 秋風の吹かぬことにぞおどろかれぬる  (伽普天若右衛門)

秋来ぬと目にはさやかに見へねども風の音にぞおどろかれぬる  (藤原敏行)

 

つい先日、立秋にこの歌がよまれたたことを受けて

身の回りに潜むごく小さな秋の気配について記事にしたばかりだが

このところの暑さと言ったら、またも耐え難いもので、

歌に罪はないといえども、たかが立秋過ぎたくらいで

こんな歌を詠んだ作者の藤原敏行に一言愚痴を言いたくなるくらいだ。

  

藤原敏行だって、ふとした季節の変化のサインをさも驚いたように詠んではいるが、

実際のところ、暑さにたまらずよれよれの格好でもう暑くてたまらん、と

この歌を詠んだのではなかろうか。つまりきっとこんな風に、  


 立秋のどこ吹く風か敏行も 扇せわしく足タライ


といった具合だったに違いない。わはは、ひどい格好だ。

 

そんな愚痴はさておき、今日も強い日差しに焼かれつつ

地べたを這いずって移動していると、思いもかけず

どこか秋めいた空に出会った。

 

地上は焼け付く暑さだったが、対流圏の上部に出来た巻雲の向こう、

天の青は澄んでどこまでも高く、確かに秋を予感させる空に違いなかった。 

いつのまにか秋は高い空から順にそっと流れ込んでくるものらしい。

肌にはまったく実感できないものの、

目にもさやかに見えた高層圏に忍び寄る秋の予兆である。





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2010年08月13日

夏の幻

テーマ:散歩

酒とホラの日々。-幻日


先日の散歩の途中、こんなまるで太陽が二つあるような空に出会った。
大きいほうの光点が本来の太陽で、小さいほうは虚像である。
こんな現象は日本では「幻日」として知られるが、
西洋では太陽がお供の犬を引き連れているようなので
Sundogと呼ぶらしい。

こんなちょっと面白い天文と気象に関する現象は存外にあふれているもので
面白い現象に出会えるかどうかは、その人の観察眼と、
何より目に入った現象を面白いと思うかどうかの問題である。

 

もちろん、私が幻日という言葉を知らなかったら、
これを面白がって写真に撮ったりすることがあったかどうかはわからないから、
そのために普段から専門外であろうと天文と気象の本を読んでおくのもまた
日常を豊かにするひとつの手立であるのだ。 

 

本を読む暇がなかったら、面白い現象には自分で名前を付けてしまえばいい
そうすればきっと、ずっと面白い現象を覚えておけることだろう。 そのときとっさの命名には言葉の意味なんか深く考えなくてもいいから、とにかく印象的なものにすること。
たとえばそう、「消滅のボヘミアン光環」とか、「2010年宇宙の陽」とか。。。

 

私はボーっと散歩するのが好きなせいもあって、
よく空も眺めることがあるが、特に注意を払わなくとも日ごろからふと
何気ない空の変化に目を留めることは誰にしたって一種の快楽だろう。

 
名前を考えればきっともっと楽しい。





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2010年08月11日

晩夏特急

テーマ:夏集め

酒とホラの日々。-晩夏の空

列車で移動中にふと眺めた空には
熱射を放つ夕空の中に、ほうきで掃いたような秋の雲が混じっていた。


夏も後半、熟れた晩夏の空気は急速にエネルギーを失って、
私たちは本格的な秋の訪れまで

年老いた暑さをだらだらと引きずっていかねばならない。
 
夏とは言っても勢いとキレのある盛夏の時期は本当に短くて
夏序盤の梅雨時の湿った空気と
残暑と呼ばれる老いた夏の下り坂の辱暑が
日本の本来の代表的な夏なのかもしれない。


夏は老いていくが、失っていくもの、忘れたもの、
精力的な日々が思い出に変わっていくその過程に
私たちはやがて無常とはかなさを思い、自らもその一片に過ぎないことに
思い至ることになる。

  

こうした趣をもたらしてくれるとしたら、
老いた夏もまた悪いものではない。
 
 

 


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2010年08月09日

グラスの中の宇宙

テーマ:物欲の果て

酒とホラの日々。-白瑠璃

旅先で、自分用にガラスのコップを新調。
たかが酒呑み器であるが、普段使いのものこそ
ちょっとこだわりのお気に入りのもので満たしたいというのは
私の日常生活の信条である(もっともほとんど実行できていないが)。
 
以前は新進気鋭の作家による漆器の杯に
生命の樹という名前をつけて悦に入っていたが(リンクこちらの記事 )、
今回はガラスのコップである。
 
これは海馬ガラス工房 の作による、白瑠璃という古代ガラスをモチーフにした手作りの
グラスで、ほのかな象牙色と適度な重さで手によくなじむ。

暑いので冷たいものでも飲もうかと
ベランダの緑陰に置くと、ガラスの向こうに盛夏の一片が
映し込まれて、グラスはここだけの宇宙を作りあげた。
グラスの中の緑の宇宙を眺め、酒と共に私と合一しやがて同化する日常の中の愉楽。
それは酒飲みのタワムレ、酔いの上の空想。
  
目から、手触りから、喉を流れる感触から揺れ動くイメージは
お気に入りの器あっての楽しみである。
 

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2010年08月08日

秋色待機中

テーマ:秋探し

秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる、とはご存じのとおり古今集に収録されている藤原敏行の歌で、立秋の日に詠んだことになっている。立秋の日よりは風の吹き方が変わる、というのはもちろん気象上の常識というわけではさらさらなく、ただの文学的な歌詠みの上だけのお約束ごとである。

生活実感上は暦の上の立秋など過ぎても、変わるのは暑中見舞いが残暑見舞いになるくらいなもので、相変わらず夜明けとともに蝉はうるさいし、甲子園は熱戦が続き、焼け付く日差しにはうんざりで、庭木の水やりの面倒には辟易して、まだまだ冷えたビールは旨いのである(これは周年変わらないことだが)。


立秋の どこ吹く風か 辱暑かな
 
しかしながら、8月ともなると秋の風は知らないが、夏の盛りも頂上を見晴らした後の下りの坂が見えてくるのもまた確かだ。成長サイクルの早い野の草は成熟してたわわな実をつけ、この年の務めをまっとうした充足感に満ちていたり、ふと見上げた空に淡く絹雲や鰯雲のはしりを目にして、よく見ればいつの間にかかすかな秋の予兆が身の回りに潜んでを感じることはあるものだ。
 
今朝も野歩きの最中に実を膨らませた草の蔓に出会い、その色にはっと驚いた。

これは十分に夏を吸収し、やがてあたりを秋の色に染めていく最初の一筆が、いつの間にかそっと置かれていたかのようだ。
 

  野ぶどうの 実にひそみたり 秋の色


     酒とホラの日々。-野ぶどう

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2010年08月07日

遠い雲

テーマ:夏集め


酒とホラの日々。-tooikumo

毎日炎天下を這いまわって

遠くの山に上昇気流が起きて

雲が立ち上るのを眺める。

うらめしい炎暑に立ち向かう

力強い積乱雲に育って

頼もしい夕立を降らせる

期待の幼い雲だ。

 

でもたいていは、午後に十分に育ったと思った雲は

いつの間にかどこかへ流れ去って、

また強い日の照りつける夕方を

私は汗ふき汗ふき、とぼとぼと歩いて行くことになるのだ。

 



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2010年08月06日

抹茶白玉ぜんざい

テーマ:夏集め


酒とホラの日々。-ぜんざい


旅行移動中のため往訪・返事出来ず申し訳ありません。


炎暑の中出会ったぜんざいは、こしあんに桜の花の浮かぶ

たいそうおしゃれな和風スイーツでありました。

私は酒も飲むが、甘いものも食らう。

いや、この連日の炎熱地獄にこれで救われました、ほんと。





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