多くの人にかけてもらう「体を大事にしてね」という声は
具体的には一体どういうことなのか、
分からなくなる日がきたら、一度立ち止まっていいと思います。


妊婦さんは赤ちゃんの「容れ物」だから、
赤ちゃんの寝ているゆりかごみたいに、
赤ちゃんを包むおくるみみたいに、
あたたかい空気に包まれていて良い、と思います。
あなたを心配事から遠ざけ、常に大らかであたたかい空気で包んでくれる
自立した大人に囲まれていてください。

もしあなたが自分の本当の心の声に耳を澄ませて、
今いる環境がそうでないと少しでも感じるならば、
我慢をせず、素直に変化を求めても良いと思います。
世間体とか、家族の希望とか、ネットの情報は案外どうでもいい。
あなたが、あたたかさの中で暮らしていることが一番です。
あなたが少しでも凍えてしまったら、あなたが周りをあたためてあげられないのは
当たり前のことです。

* * *

あなたが仕事大好き人間だった場合、
仕事について周りがとやかく言ったとしても、気にしなくていいです。
大切なのは、あなたが、あなたの生き方に自信を持ち、
あなた自身と赤ちゃんを愛してあげられることです。
残業しようが、出張しようが、出産前日まで働こうが、何でもいいのです。
あなたの心身が健康で、あなたが自信と愛であふれていればそれでいい。
出産後、2ヶ月目から保育園に預けたっていいのです。
2ヶ月で保育園に預けられて、自立して立派な大人になった本当に素敵な女の子を
私は知っています。

* * *

辛いことがあったら、自分だけじゃどうにもならないと思ったら、
どんな形でもいい、どんな声の大きさでもいい、
あなたなりのやり方で、SOSを叫んでください。
自分をめちゃくちゃにしてしまったら、取り返しがつかないのです。
すぐ隣の人は気づいてくれないかもしれないけれど、
あなたのSOSを拾ってくれる人が、誰かどこかに必ずいます。
友達に知られるのが怖かったら、福祉施設でもいい、電話してください。
繋がらないかもしれないけれど、繋がらなかったら、私にメッセージをください。

* * *

子どもはきっと、「預かりもの」です。
いつか社会に飛び立ち、イエス・キリストみたいになるかもしれないし、
世界の片隅で、穏やかに日々を過ごすひとになるかもしれない。
どういう可能性を秘めていたとしても、その修行場所として、
子どもは「あなたが創る空気」を選んで、ここに来ている。
だから、あなたは自分がどんなにダメな人間だと思ったとしても、
それは子どもにとって承知のことで、関係がないのです。
大事なのは、あなた自身が満たされていて、子どもを包んであげられることです。

* * *

ネットや育児書には、色々な情報が溢れています。
親世代も、友達も、きっとたくさんの「アドバイス」をくれるでしょう。
でもあなたは、自分のやり方を試行錯誤して、自分で決めていい。
焦らずに、0から100まで試して、自分と子どもに合ったやり方を選んでいい。
そうして最後に、自分の経験をもって言うのです。
他人に押し付けられ、中途半端に納得させられるのではなく。
「子どもは案外、どう育てても大丈夫、なんとかなる」と。
プロセスが、あなたにとって大事だと思ってください。大事です。





私もこれから、そうやって生きます。
辛くなったら、出産前の自分が自分に宛てた、この手紙を読み返しながら。