アニサキスは、長さ2~3センチぐらいの白い糸状の寄生虫です。アニサキスが寄生した魚介類を生で食べると、胃や腸が激しく痛むアニサキス症を引き起こすことがあります。

 

 食品安全委員会は、本日(2018年3月12日)、アニサキス症のファクトシートを更新しました。主な更新点は次のとおりです。

 

・主なアニサキス症である胃アニサキス症の他、腸アニサキス症、消化管外アニサキス症の症状などについて情報を追加しました。

・アニサキスが、アニサキス症の他に、じんま疹等のアレルギー症状を引き起こすことがわかってきています。こういったアニサキスアレルギーについての情報を追加しました。

・我が国における事件数や患者数のデータを更新しました。

 

 アニサキス症の報告件数は、年々増えています。アニサキスは、シメサバのような酢での調理や、醤油やわさびにより死ぬことはありません。加熱処理(60℃で1分、70℃以上で瞬時)や冷凍処理(-20℃以下で24時間以上)により死滅するので、予防のために魚を煮たり焼いたり、十分に冷凍することが効果的です。また、刺身などの調理の際は、アニサキスを目視で確認することも有効です。

 

 食品安全委員会は、今後とも、アニサキス症に係る知見を収集してまいります。

 

(参考)

食品安全委員会 ファクトシート「アニサキス症」

http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_anisakidae.pdf

 

※ファクトシート:現時点での科学的知見を整理し、広く情報提供することを目的として作成する概要書。