某私鉄の、終点のひとつ手間の駅が、とある高校の最寄り駅のようで

数人の高校生が、混雑する中を、必死で人をかき分けながら降りていきます。

毎度毎度のことですが、ひとこと「降ります。」と言ってくれればいいのに。

今朝も、ひとりの男子高校生が、むっつりと不機嫌そうな顔で

ゆべしの海を泳いでるのかと思うほどの勢いで

必死にもがいているので

思わず「降りるそうでーす!」と、声を出してしまいました。

心の中で「あなたも、自分で言いなさいね♪」と思いながら。


私たち、別に悪意があって道をふさいでいるわけではないので

ひとこと言ってくれれば、みんなで少しずつ体をずらして、道をあけるのに。

高校生なら、そのくらいのマナーはわきまえてほしいものです。

何年も見ていて、「降ります。」と声をかけた人を見たことがありません。

ひとりくらいいてもよさそうなのに。

もはや、伝統となりつつあるのでしょうか。


ところで、みなさま、ゆべしをご存知でしょうか?

宮城名産のお菓子で、もち米の粉を練って蒸して作られるものです。

食感が、ういろうに似ていますが、ういろうよりももっと噛みごたえがあり

ぐぐっと噛みしめたときの反作用が、半端ではなく

私は、その食感が大好きです。

大好きですが、ゆべしをかき分けて泳いだことあるんかと問われれば

もちろんありません。

illustrated by AkihisaSawada