昭和42年春場所後の番付削減~6力士の足跡をたどって~ | 勝手なこと言うなよ、俺

昭和42年春場所後の番付削減~6力士の足跡をたどって~

・・・という本を買った。


相撲のことなら、なんでも買う・・という類の人ではないあっしですが、こういう昭和大相撲の重要項目を扱った物は大好物なので、本屋で見つけて衝動買いしました。

 

昭和相撲史に興味ある方なら、ご存じの番付枚数削減。その背景に昭和40年初場所スタートの「部屋別総当たり制度」があったということは、この本で確認できました。なるほど!って感じです。

当時の資料を、丁寧に拾って、構成されているもので、場所後十両に陥落した6力士の紹介がメイン。

確かに、優勝経験のある若三杉の大豪や、立ち合い正常化で脚光を浴びた若天龍はともかく、若鳴門、扇山、若乃洲、大文字に焦点を当てた書物というのもないので、貴重なものになっています。

 

ただ、この書物に書かれているように、大豪以外の5力士は、番付削減がなくても十両陥落が妥当な成績だったので、そう悲哀感もなく、取り上げ方が中途半端な感じは否めません。悲哀ということでは、十両から幕下に落ちた力士、中には勝ち越して陥落した力士もいたのですから、そちらに焦点を当ててもよかったのかなとも。前田川や小城ノ花などいたわけですし。

あと6力士の調査ということで、力士の故郷を訪ねているのが「コラム」として載っていますが、ここは、もう少しボリュームがあってもよかったのかなと。ただ、これも、著者の方があとがきに書かれているように、時間がたってしまっているので、そう膨らむ話が取れず「コラム」の扱いになってしまったかもですね。

大文字が亡くなっていたってのは、初めて知りました。大鵬の特集番組で出てきたのを見てたので。それも数年前ですけど。消息不明の若天龍がご存命だといいですね。ちなみに若鳴門は引退後すぐ、なぜかあっしの小学校の運動会に現れて、お話した記憶あるってのは、ここでも書いたかな。あと、アナグラムで「わかとるな」「わかっとるな!」って変換して兄がウケてた記憶もあります。

 

書かれているように、大豪以外は地味な成績の力士なので、その勇姿の映像を見れることはなかったのですが、相撲協会のYouTubeで、「大相撲アーカイブ場所」というのがはじまり、このへんの力士の取り組みが見れるようになっていて嬉しい限りです。この本で興味持った方で見てない方あれば、是非に!