ご来場いただきました皆さん、大変ありがとうございました。
プロフェッサーの先生方、主催の横山さん、出展者の皆さん、大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。
ポートレート専科以来のオーディション型写真展ということで、きちんとしたテーマ性が必要と事前に考えましたが、長年取り組んできた企画をもとにオーデションに臨み、このように展示の機会を与えていただけましたことをとても光栄に思っています。
今回、東京都選定歴史的建造物に指定されている某洋館を舞台に、7年間で10人のモデルさんを撮影させていただきました作品の中から、4点を展示いたしました。
築90年の歴史ある洋館の中で、建物に染み付いた悠久の時間をも写し込むような想いで長年撮影をしてまいりました。
掲載の展示イメージは今回の額装も含めて再現したものです。
会場に来られなかった方、お会いして直接お話出来なかった方のために、簡単ではございますがコメントさせていただきます。
このロケ地にご登場いただきましたファーストモデルさん。
私としては極限までの美しさ、気高さをこの一枚に込めたつもりです。この洋館に漂う時間とシンクロするかのような錯覚を、モデルさんの表情を通して撮影しながら感じたショットです。
■右上: Model Kacoさん
おかげさまで今まで一番たくさん撮影させていただいたモデルさん。
この洋館が建ったのは昭和3年。大正ロマンよりはちょっと後ですが、当時の活発な女学生が初めて訪れたハレの場所ではしゃいでいる姿、というところでしょうか。引きで洋館のエッセンスも表現いたしました。
■右下: Model いと。さん
京都からこの撮影のためにはるばるお越しいただきました。
窓際の棚の上に寂しそうにチョコンと飾られたお人形さん。過去の長い時間の中にはそんな情景もあったかもしれません。自分の存在に気づいてほしい、そんな想いを込めていつも一人佇んでいる、そんな姿が。
■左下: Model まぁやさん
クラシックなこの洋館の雰囲気にとても合うモデルさんです。
スローシャッターで動いてもらいながら撮影した中で、ふと止まった瞬間。顔はピタリと止まっているのに、髪と体の微細なブレが、まるで一瞬時間が止まったかのような雰囲気を醸し出すことが出来ました。
今回展示出来なかった6人のモデルさんの作品も含めて、いずれは個展で発表したいと考えています。
その時は皆さん、是非展示をご覧いただけますと嬉しいです。
おわり