野菜が飛び出すボリューミーなハムチーズサンド!陣屋跡に建つ珈琲館「蔵」のランチ
拝殿に向かって手前の県道側から文化2(1805)年、文化3(1806)年創建の石鳥居が並ぶ生実神社(千葉県千葉市中央区生実町1550)。
※「生実」=おゆみ
鳥居を潜ってすぐ右手には社務所がありますが、平日は授与品の受付窓口もクローズしているような地域住民の為だけの神社という感じです。
でも、手水鉢には常にチョロチョロと細いながらも水流があったので、これは嬉しい!
実は、この神社のすぐ西隣は江戸時代に譜代大名であった森川氏1万石の陣屋が存在し、さらにそれ以前の戦国時代には千葉氏・後北条氏系の城郭があったようですよ。
※生実陣屋
今回は、生実神社に隣接する陣屋跡の一角に建つ県道バイパス沿いのカフェで頂いた、たっぷり野菜のボリューミーなハムチーズサンドのランチセットをご紹介いたします。
一角の、更に一角
江戸時代に森川氏が陣屋(生実藩の政庁)として利用した部分は、「古城」と呼ばれる戦国時代の城郭の中のうち、生実神社の西側に隣接する右下の一角部分だけのようですね。
生実神社の境内に、1目で解る!古地図を使った詳細な説明が掲示されていました。
空堀が一部残る神社の西側一帯の住宅街は、旧邸と呼ばれて寛永5年から明治4年まで240年間「生実藩」の陣屋がありました。
藩主は通例8月から12月まで滞在して、さらに西側に隣接する生実池の景勝を歌に詠んだのだそうですよ(出典:NPO法人「ちば生浜歴史調査会」資料)。
今回ご紹介するのは、「古城」の右下一角にある陣屋跡の、更に右下の一角に出店している有名なカフェチェーンに入ってみました♪
(上掲地図中「★」印の場所)
ちょうど平日のお昼時という事もあり店内はほぼ満席に近い状態でしたが、「ラス1」で空いていた2人用のテーブル席を「おひとり様」で使わせていただくことができましたよ。
珈琲館 蔵
おゆみ野店
(千葉市中央区生実町1264-1)
ご存知!首都圏を中心に、2020年2月1日の時点で日本全国の主要都市に約240店を展開する日本の喫茶店チェーンにおけるブランドですね。
通常の「珈琲館」との違いは、「珈琲館 蔵」は客席の窓から眺められる日本庭園を設けたり、建物意匠が「蔵造り風」であったりして、若干プレミアム感があるのが特徴。
そういえば、珈琲館がグランドメニューを6年ぶりの大幅リニューアルを実施してから、ちょうど1年経つのですね。
2021年7月1日にランチや軽食といった食事でも利用しやすいようフードメニューを中心にラインアップを強化したとの事ですが・・・
「たっぷり野菜のハムチーズサンドイッチ」に「炭火アイスコーヒー」を組み合わせたランチセットをオーダー後、約15分で着皿しました♪
飛び出る野菜
先ずは炭火アイスコーヒーを1口・・・ブラックで飲めば至福の心地よい苦味を感じられるが、何よりも驚愕したのはミルクや砂糖を追加しても、強い香ばしさは全く衰えない事です。
さすが、チェーン店にしては少々割高(?)な価格を支払った分以上のハイクオリティな1杯を飲ませてくれますね。
サンドイッチは目測で横幅12cm×8cm×厚み6cmはあろうか?と思われる食べ応えのあるボリュームで、その名の通り「たっぷり」とした厚みで野菜とハム&チーズが挟まれています。
噛むと野菜の瑞々しい水分と一緒に具が溢れ飛び出るくらい「肉厚」なので、「もしも」の事があってもしっかりと皿の上に落とすように大口開けてガブっと一気に齧りましょう!
パンも甘みのあるサンドイッチと相性が良さそうな上質品が使われていました。
それぞれ単品でランチタイム以外の時間帯で注文すると、580+640で1220円だから、セットでオーダーすると190円引き(1030円)にて購入可能。
他のカフェチェーン系列に比べて若干割高感があるのは否めませんが、それ以上のクオリティを瞬時で判別できる逸品なので大変お買い得です!
さらにフリーWi-Fiもあるので(もし時間が許せば)長居も可能なので、すぐ元が取れちゃいますよ♪
※パスワードの「COFFEE」はすべて大文字で、小文字だと認証されませんので注意
但し、店員(一部の人)が少し気が利かないし、声も小さく「ほぼ無言」で客対応するのが残念。
※実際に、隣席の客から「無言で料理を置くな!」とクレームを入れられていたし、俺自身も入口で座席を案内されるまで3分近く待たされました(店奥まで行かないと挨拶も無かったです)
旧道沿い
生実神社の前を東西に横切る4車線道路の県道66号(浜野四街道長沼線)の南側を、並行して旧道が通っており、この旧道沿いに生実の陣屋町が形成されています。
以前の記事で少しだけ触れた「旧・生浜村役場」跡の旧道沿いにある千葉市消防団第3分団1部器具置場で、公衆電話ボックスが残存していました。
※千葉市中央区生実町1649-1(明治22年当初は「生実浜野村」)
逆に言えば「電話ボックス」が設置されていたという事は、紛れもなくこの場所が村(陣屋町)の中心地だったのでしょう。
この村役場は町制施行後の昭和7年に、現在は千葉市指定有形文化財「旧・生浜町役場」として遺る浜野町地区へ移転し、千葉市への編入合併(昭和30年)を迎えます。
※「生浜」=おいはま
※地図中凡例
15:生実池
16:森川山重俊院(森川家廟所)
17:生実藩陣屋跡
18:生実神社
19:北小弓城大手口跡
22:宝珠山本満寺
23:高室氏(江戸時代に灌漑用水路を切り拓いた人)の碑
いかがでしたでしょうか?
今回は千葉市中央区の生実神社に隣接する旧生実藩陣屋跡に建つ、珈琲館「蔵」で頂いたランチセットを中心にお伝えしてきました。
実は、珈琲館の北側(神社敷地との境界)には、今でも空堀が僅かな区間ながらも残存しているのですが、正直言って夏は「蚊」が非常多くて見学はおすすめできません。
生い茂って埋もれた草木(枝葉)による影響が少ない極寒期に行って、次回は空堀の写真を撮って来ようかと思いますので、今回はパスしちゃいますね。
生実神社の境内社としては、拝殿向かって右に武運と諸願成就の神様「八幡神社」、その向かいは子育てする女性の神様である「子安神社」があります。
皆さんも是非とも、生実神社と陣屋町を散策して、神社の隣(陣屋跡)に建つ喫茶チェーンにて炭火で焙煎したコクと苦みとキレのある至極の1杯を頂き、癒されてみてはいかがでしょうか?