アレチハナガサとヤナギハナガサ、ともに南米原産の外来種で名前が似ているだけでなく花がないときは植物体もよく似ていてまぎらわしい。
しかし、花が咲くと遠くからでも違いがすぐわかります。
ヤナギハナガサの方があざやかなピンクの花をたくさんつけて美しいが、アレチハナガサの花はうす紫色で花数が少なく目立たない。
アレチハナガサ(クマツヅラ科)
南アメリカ原産の多年生草本。1967年頃から福岡県や神奈川県で見出され、現在では関東地方以西の市街地の道端、荒れ地や河川敷に大きな群落を作っています。(「帰化植物写真図鑑」より)
天草各地の空き地や道端などいろいろな場所で群落をつくっているのを見かけます。
草丈が高く荒れ地などにたくさん生えているのですが、花が小さくてあまり目立たないので人の目にはつきにくいかと思います。
ヤナギハナガサ(クマツヅラ科)
南アメリカ原産の多年生草本で観賞用に栽培されたものが逸出しているようです。
第二次世界大戦後、東海地方で帰化が知られ、現在では全国的に市街地などに見られるようになった。(「帰化植物写真図鑑」より)
アレチハナガサのように群落をつくっているのは見かけませんが、天草各地の空き地などに生えているのを散見します。
サンジャクバーベナともよばれ、花が美しいので観賞用に庭に植えられているのを見かけることもあります。
花冠は5裂しています。アレチハナガサに比べ花冠の筒部が長い。
花がないときの区別点は以下のとおりです。
アレチハナガサ
茎は四角で剛毛が少ない。茎は中実。
葉の基部はくさび状に細まり、茎を抱かない。
ヤナギハナガサの茎と葉
ヤナギハナガサ
茎は四角で剛毛がいちじるしい。茎は中空。
葉の基部は細まらず、切形でやや茎を抱く。