英語音声学からの藤井風さんの発声について
ケンブリッジ英検西日本試験センターです。今日は少しある人物の英語の「声」に関するマニアックかつ持論的話題になりますが。。ご容赦くださいませついていけそう!と、思った方はついてきてください笑先の投稿で、気鋭のアーティスト、藤井風さんについて、また、彼の「発声」についても少し言及しました。歌が、日本語が日本語に聴こえない、英語にすら聴こえる、とも。そもそも日本語と英語の違い。音声学というマニアックな分野で考えると、日本語の母音はa, i, u, e, o,の5つ!に、対し、英語は(諸説ありますが)約26個くらいあるとされています。日本語は言葉に子音が多い言語で、文字一つ一つを発音する、イメージすれば、楽譜通りの小太鼓をトントン叩くような感じ。英語は単語の前後子音に母音がほぼくっつき、また、二語の単語を繋げて話すことで流れるような発声になります。さて、藤井風さんの曲はというと、全て日本語歌詞です。なぜ英語にも聴こえるのか。音楽ジャンルが(これまたどのジャンルなのか難しい)ジャズ、R&B、ポップ、hiphopの融合だとは思いますので洋楽っぽいというのもありますが、藤井風さんの歌い方です。「何なんw」冒頭一箇所を挙げてみます。「あんたのその歯にはさがった青さ粉にふれるべきか否かで少し悩んでる口にしない方がいい真実もあるから」これを彼の歌い方のリズムで聞こえてくる日本語の子音、母音を書き出してみます。a-antano sono hani-i ha-a sagatta aaosa-a koni-ihureru beki-i ka-a i-inaka de sukoshi nayanderuku-u chi-i ni-ii shi na-aaaaai ho-oooga-a iiishin ji tsu-u mo-o a-aru-u ka ra-aaaa母音の多さに注目してください。そう、一音の音を伸ばして母音まで歌っている箇所が多いので要は「母音が多い」歌い方をしています。つまり、母音が多い英語のリズムに近くなります。そういうわけで日本語歌詞の歌でも、R&Bベースのこの曲調に乗ることでさらに英語の歌に聴こえる、というのが私の見解です。英語音声学の観点から曲を分解考察していくのも楽しいなと思いましたまた何かネタを見つけては書いていこうと思います。