カンボジア・シェムリアップ州
アンコールワットを包み込む緑に囲まれた、小さな村のなか。
バイクに乗り、一直線の道を走る。
途中、まだ来たことのない、赤土の道を右に曲がった。
目印は、なにもない。
気を付けて見ていないと、通り過ぎてしまいそうになる。
カンボジアの高い空と同じ青で塗られた、
手作りの看板には、
「CLCAS孤児院」と書いてあった。
青と緑と茶色
とバレーボールコート。
カンボジアのどこにでもある光景。
カンボジア人はとにかくバレーボールかサッカーが好きなんだなあ。
門をくぐると迎えてくれた、一人の女の子。
恥ずかしそうな笑顔でこっちを見ていた。
藁と竹とトタンで出来た屋根の下で、
そこには45人の子ども達と一匹の犬が暮らしていた。
大きなパパとママが作った 小さな小さな 孤児院だった。