前回の続きです。
本来の稲荷神は、白狐神ではなく、白兎神ではないか、というのが前回記事の趣旨でした。
今回は、さらにこのことを突き詰めようと思います。
白兎神社は、昔の因幡国である鳥取市西部の白兎海岸にあります。
ところが、白兎を祀る神社は、鳥取県内陸部の八頭町にもありました。
4月に白兎神社に行ったついでに、八頭町の白兎神社を巡ってみました。
八頭町には3つの白兎神社があったようですが、そのうちの2つは他の神社に合祀されていて、名称は残っていませんでした。唯一残っている福本地区の白兎神社に行ってみました。
神社といっても、社殿は随分前に壊れているようで、鳥居と祠しかなく、田園地帯の中にあり、ほんど訪れる人もいなさそうな、とても荒れた神社でした。
しかし、神気はとても強かったです。本家白兎神社以上でした。間違いなく本物の白兎神を祀っています。
由緒を見て驚きました。祭神が、白兎神ではなく、素兎神(しろうさぎのかみ)となっていました。
これが何を意味しているか分かりますか?
白兎神ではなく、わざわざ素兎神と別の漢字を当てられているのは、白兎神が、白兎海岸において、シャチ(ワニ)によって毛皮をはがされた素肌になった状態の兎を意味しているからだと思われます。
つまり、大国主によって助けられた白兎神は、毛皮がなくなった素肌の状態になった後、この八頭町にやって来て、本来の目的である人間に食料を与える役割を始めたのではないでしょうか。従って、後世の人々が当地に白兎神(素兎神)を祀ったのでしょう。
他にも、因幡の白兎が単なる兎ではないことが分かる手掛かりがあります。
因幡は、古くは「稲羽」とか「稲葉」の字が当てられていたようです。
古事記では、因幡の白兎のことは、「稲羽の素兎」と表記されています。
稲羽の「羽」は、白兎のことを指しています。兎の数え方は「匹」ではなく「羽」ですよね。兎は飛び跳ねるので、鳥と間違われたため数え方が羽になったのでしょう(古代の兎はもっと高く跳ねていたようです)。
また、稲葉とは、その名の通り、稲の葉を指しています。
「稲羽」と「稲葉」の両方とも、最初に「稲」が付いているのは、白兎が食料(農業)の神である証なのです。
つまり、稲作を日本に伝えたのは、この白兎神なのです。
昔から月には兎がいて、餅つきをしている姿に見える、と言われてきました。これは偶然にそう見える訳ではありません。
稲作を人間に伝えた食料の神、農業の神である白兎神を称えるため、天が、地球から見た月が、兎の姿に見えるようにしたのです。
しかし、その後、邪神によって白兎神はだんだん地球から排除され、熊襲の悪狐である白狐神に変えられていったのです。
それが現在、日本中にある稲荷神社です。稲荷神社は邪神が造ったものなのです。
前述した八頭町の白兎神社では、鳥居の表札が外され、次のようになっていました。
まるで素兎神が、磔にされているかのように感じました。これも熊襲の仕業に違いがありません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。