京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2000億円というV字回復をやってのけた新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「人を生かす」に学ぶ/外食業界に生きる人間として
「企業発展の要素」
経営者は、よりよい商品やサービスを社会に供給し続けるために、また従業員が安心して、いきいきと働けるように、企業の成長発展を念じ事業を展開しています。
しかしそのなかですばらしい発展を続ける企業もあれば、衰退しやがて姿を消していく企業もあります。その違いはどこにあるのでしょうか。
一般にヒト・モノ・カネといわれるように、企業発展の重要な要素は、人材や商品、設備、資金といった目に見える資源であると考えられています。しかし私は、企業経営の目的をあらわす経営理念や、その企業が持つ経営哲学といった見えないものも、見えない資源と同等に、企業が繁栄し存続していくうえで、欠かせない重要にものであると考えています。
資金力があり、いくら優秀な人材を集めたとしても、その企業の理念や哲学が明確でなく、従業員のベクトル(方向性)がそろっていなければ、組織としての力は発揮することができないのです。
それは外食企業のトップや幹部の役割も企業存続経営していく上では、その考え方や姿勢は業種・業態を問うものではなく企業の経営哲学を持っていなければ企業として成功することは難しいことである。
特に外食企業の場合には、生業企業、大手チェーン企業など様々な企業があるものの、しっかりとした企業理念や組織として十分に力を発揮でき環境があれば、生業企業が数年の間に上場企業に成長することも夢ではないことを自覚しておくことである。
外食業とは、組織内のスタッフが企業の思想や理念を共有し、同じ方向性に向かって努力を積み上げていかないが切り、その力を大きな力として企業の成長発展につなげていくことができないことを忘れてはならない。
それでなくともチェーンを展開する企業の場合には、一つ一つの店の力の結集が大きな力になり、成長企業へと発展していくことを理解しておくことである。
前述しているように企業の成長発展に必要な要素としては、ヒト・モノ・カネといわれることが多いことは周知の通であるものの、概してワンマン経営のトップの場合には、カタチこそピラミッド型の組織形態にあるものの、横の繋がりや情報の共有もチグハグであり、トップダウンという縦割りの組織に陥りやすいことである。
つまり企業のトップや幹部側のスタッフが経営思想や理念をどのように部下に共有させて企業しての力量に変えていける組織になっていないことが多く、いつの間にか他力本願に陥ることが企業の成長発展を阻害する悪い状況に陥ってしまうことを自覚しなければならない。
いわば企業発展の要素とは、いかなる企業であろうとも、その精神や組織内容は大きく変わるものではなく、企業成長発展のために全ての従業員の企業理念、思想など共有し同じベクトルになければ企業の成長は難しいことを理解しておくことである。
何故に世の中には、成長発展する企業があるなど、いつのまにか衰退する企業があるかは、その「企業発展の要素」をうまく活用しているか否かでその企業成長の良し悪しが大きく左右されることを忘れてはならない。
「組織とは人と人の繋がりや情報共有などメンリズムを維持継続させベクトルをしっかりと調和させることが大切であることだ」