「これ、オレからのプレゼントっす。がんばってください!」
そう言って手渡されたのは、なんと避妊具。おいおい、まだ気が早いって。にしても、こんなもの渡してくるとは。ってことは、坂上は経験済みなのか!?
まぁ、坂上なりの応援だと思って、ありがたく受け取っとくか。でも、こんなの使う日が来るのかなぁ…。
おかげでその瞬間から、オレの頭の中ではエッチな想像が広がってしまった。ったく、オレは健全な高校生なんだから。まったく、けしからん!などと自分を戒めつつも、まだまだオレも若いよなぁ、なんて考えてしまう。きっと自転車を漕ぐオレの顔は、相当にやけていたはずだ。
翌日は日曜日、この日も早くから部活の練習。ここで坂上に質問してみた。
「坂上、お前彼女いるんだったよな。いつ会ってるんだ?部活で会う暇なんかないだろう?」
「ちっ、ちっ、ちっ。ゆうや先輩、オレをなめちゃいけませんよ。昨日も部活が終わってから彼女とデートしてきたっす。といっても、部活の帰りにマックに一時間位寄った程度っすけどね」
部活帰りかぁ。まぁ、一時間くらいならなんとかなるだろうけど。
「でも、ゆっくりデートはできないだろ?」
「そこなんっすよねぇ…」