第103話 親孝行、したいときには その12 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


テーマ:

 児玉さんから聞いた住所を手がかりに、スマホの地図を片手にカフェ・シェリーへと到着。ここは街なかにある路地を入ったところにある。

 

 この路地が変わっている。パステル色のタイルで敷き詰められた道。両脇にはレンガでできた花壇。道幅はそれほど広くはない。そのおかげで、いい感じで密集している感じがする。一歩この通りに足を踏み入れると、なんとなく心がウキウキする。

 

 カフェ・シェリーはこの通りの中ほどにある。黒板の看板が出ているが、そこにはこんな言葉がチョークで書かれていた。

 

「あなたのいちばん身近な祖先、本当に大切にしていますか?」

 

 身近な祖先?何のことだろう。そういや、墓参りなんてずっとしていないな。じいちゃんの葬式のときは…あ、墓なんて行ってないか。いつ以来行っていないんだっけ?

 

 そんなことを思いながら、店に入る階段をのぼる。そして扉を開ける。

 

カラン・コロン・カラン

 

 心地よいカウベルの音。同時に広がるコーヒーの香り。その中に甘い香りも含まれて、一気にオレの興奮が高まった。これは期待できるお店だな。

 

「いらっしゃいませ」

 

 かわいらしい女性の声。見ると髪の長いきれいな店員さんがオレを出迎えてくれた。うん、いいね。

日向ひなたさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス