第99話 望みのままに その18 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


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「咲良さん、ひょっとしたら恋にあこがれているって感じですか?」

 

 マイさん、私と同じようなことを思ったようだ。すると咲良、急に顔を真赤にして照れながらこんなことをいい始めた。

 

「えへっ、わかっちゃいますか。でも、まだそんな相手がいないんですよー。あー、素敵な恋がしたいな」

 

 そんな咲良を見て、なんだか微笑ましくなっちゃった。

 

「のぞみさんも、ぜひ飲んだ感想を聞かせてね」

 

 恋の味がするコーヒーなのかな。そう思いながら私もカップに口をつける。うん、いい香り。鼻の奥にすっと入ってくる感じがする。

 

 そして、舌にコーヒーが注ぎ込まれる。その瞬間、私は光り輝いて、大きな力が湧いてくる感覚を覚えた。これ、どこかで体感したことがある。そうだ、今朝見た不思議な夢の中。私はあの中で怪物を倒すために、眠っていた力を発揮したんだ。その力が私の体の中を満たしていき、そして爆発しそうになる。なんなの、これ。

 

「のぞみ、どうしたの?」

 

 咲良の声で我に返った。えっ、私、今どうしてたの?

 

「お味はいかがでしたか?」

 

「えっ、あ、そうか、コーヒーを飲んでたんだ。でも、どうしてあの感覚が?」

 

 マイさんの言葉で、夢の中から現実に戻った気がした。

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