第98話 なんのために その14 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


テーマ:

 最近気づいたことだが、ミサは強引に自分の思った方向にもっていこうという癖がある。悪い方向ではないのだが、自分の思い通りにしようというところが、若干おせっかいに感じることもある。まさに今がそうだ。その気持ちが今はちょっと重たく感じる。

 

「サキさん、一つ質問いいですか?」

 

 マスターが私に質問をしてくる。なんだろう?

 

「はい」

 

「サキさんはなんのために大学に入ろうと思ったのですか?」

 

「えっ、なんのために?」

 

 その質問で、私は頭が固まってしまった。そうなんだ、そもそもこの大学に入ろうと思ったのはどうしてなのか。

 

 高校の頃を思い出してみた。進路を決めようとした時に、自分の成績と住んでみたいところ、そして文系の学科という形で選択をしていくと、いくつかの大学が見つかった。そしてオープンキャンパスに行ってみると、とてもいい雰囲気で気に入った。三者面談で先生の勧めもあり、だからこの大学に行こうと思った。

 

 そう考えると、なんのためにこの大学に来たのか、そんなことは一切考えていなかった。だからマスターの質問に答えることができない。

 

「私は将来、英語が喋れるホテルマンになりたいって思ったんです」

 

 ミサが突然そう答えた。

 

日向ひなたさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。