第97話 握る手、離す手 その17 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


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 そうして約束の月曜の夜がやってきた。この日は幸いにも夫が残業だということで、どうせなら外で食事をしようということになった。セラピーは一時間ほどで終わるとのことなので、八時過ぎに夫と街中で待ち合わせることにした。

 

「ようこそ、さ、どうぞ」

 

 夜の街。この前とは違う感じのカフェ・シェリー。照明もちょっと違う感じで落ち着いた雰囲気だ。そして何より違うのは、マイさんの服装。昼間はジーンズで活発な雰囲気だったけれど、今は真っ白なドレスを着ている。妖艶な雰囲気を醸し出している。

 

 お店の真ん中にある丸テーブルの席へと案内され、カラーセラピーの説明を受ける。カウンターに置いてあるたくさんの二色のボトルの中から、気になるものを四つ選ぶとのこと。やることはこれだけ。

 

 私は早速、たくさんあるボトルを眺めて、どの色が気になるのかを選び出す。いや、選ぼうと思ったけれど、どれも捨てがたくてなかなか選べない。

 

「どうしよう…私、どれがいいのかわからない…」

 

 淡い色も気になる。濃い色も気になる。気になりすぎて頭がごちゃごちゃになってきた。もう、目をつぶってこれって選んだほうがいいのかな。

 

「マイさん、なかなか選べないです」

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