第96話 デジタルの中の命 その12 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


テーマ:

「その先生にぜひ会ってみたいものだな」

 

 なにげにそう口にした。すると宗田さんはパッと顔が明るくなってこう答えた。

 

「ぜひ会いに行ってみて下さい。先生、今は学校をやめて喫茶店をやっているんです。そこできっと、不思議な体験ができますよ」

 

「不思議な体験?」

 

「はい。これは行ってのお楽しみです。場所はですね…」

 

 宗田さんが熱心にそう言うものだから、オレはその喫茶店に行く羽目になってしまった。まぁ、仕事も一段落付いたし、少しくらいぶらりとしてもいいかな。

 

「夜は七時までだから、今日はもうあまり時間がありませんね。朝はモーニングもやっていまず。きっと気にいると思いますよ」

 

 そう言って宗田さんは地図を描いたメモを渡してくれた。カフェ・シェリーというのか。場所はだいたいわかるな。

 

「じゃぁ、明日の午前中にでも行ってみるとするかな。宗田さん、ありがとう」

 

 ニコニコ顔でオレを見送る宗田さん。木下もこんなにハキハキとした若い女の子がいれば、仕事に身が入るだろうな。うらやましい。

 

 にしても宗田さん、その先生と会うことをそんなに勧めてくれるとは。これはオレにも何か起こるかもしれないな。そんな期待を胸に明日を待つことにした。

日向ひなたさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス