第95話 働いたら負け その10 | 【小説】カフェ・シェリー

【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


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 なんだかモヤモヤする。ユウイチがミキと同棲していること、二人でこれだけの額を稼いでいること。さらに、こんな稼ぎがあるのなら、今の会社をやめてしまって、悠々自適な生活を送ればいいのにと思うこと。ユウイチへの嫉妬心が芽生えてきているのは確かだ。

 

「じゃぁ、お前はオレに、みんなのために株の学校をやらせようっていうのか?」

 

「そうだ。そのための準備は俺の方でやるよ。お前は講師として来てくれればいい。そしてお前には講師料が入ってくる。どうだ?」

 

 ここでふと思いついた。

 

「じゃぁ、講師料として一時間あたりこれだけの額、用意できるか?」

 

 俺は両手を広げた。つまり一時間あたり十万円だ。

 

「なんだ、それくらいなら十分準備できる」

 

 ユウイチはあっさり言いのけた。おいおい、そんなに簡単に言っていいのか?

 

「ただし、条件がある」

 

 なんだ、その条件とは?

 

「明日の日曜、俺とミキをここまでにしてくれたところに一緒に来ること。そこである人に会ってもらいたいんだ」

 

 そらきた、やっぱりネットワークビジネスの勧誘の手口じゃないか。まぁいい、会うだけなら大したことはない。断ればいいんだから。

 

「わかった。で、明日どこに行けばいいんだい?」

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