【小説】カフェ・シェリー

ここは喫茶店、カフェ・シェリー。
登場するのは40代の渋いマスターと20代の店員マイ、そして主人公はお客様であるあなた。
そこで体験する、魔法のコーヒー「シェリー・ブレンド」の味で、お客様は何かに気づき、そして希望を持っていく。
そんな喫茶店のお話です。


テーマ:

 そんなことがあった翌日、またまた事件が起きてしまった。といっても悪いことではない。しかし予想外な出来事であるのは間違いない。 

 

「えっ、取材!?」 

 

 朝ごはんを食べる時、お父さんから衝撃の告白があった。 

 

「そう。なんでもまちで頑張っている職人さんってことで、看板職人のウチがテレビ局の取材を受けることになっちまった。でな、まぁヤラセに近いけど、どこかに指導をしているところがほしいんだと。で、紗季菜、お前の高校の部活を指導しているって感じのものを撮らせてもらえねぇか?」 

 

「そんなこと、今までやったことないじゃん。急にそんなこと言われても…」 

 

「わかってる、わかってるって。でもなぁ、これでウチの宣伝になれば、もっと仕事も入ってくるし。それに今お前たちが手がけている巨大ジオラマ、これも世に出るってことになるから、一石二鳥なんだけどなぁ」 

 

 この言葉は私の心をゆさぶった。うまくいけば、高校の文化祭だけじゃなく他でも展示させてもらえるかもしれない。そうなると、私が言っていたリアリティを追求するという持論が正しくなる。 

 

 お父さんの手伝いというのは今ひとつ気乗りがしないが、自分たちの作品が紹介されるのはうれしい。

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