秋から春までは、夜の寒さで体が冷えるので
子どもを寝かしつけたら、もう布団から出たくないのだけど
夜が寒くない季節になりました
最近、読んで面白かった本のご紹介
「食べものから学ぶ世界史」
山梨の古民家で、カフェを営んでいるなか
カフェのメニューに、なるべく自家菜園やご近所の収穫物を取り入れて
「極小6次産業」を自称しているわけですが
農作物を育てるのって結構な労力がかかるのに、買うととても安いとか
農薬・化学肥料無しで虫や病気と接していると、ふつうに大量生産されているものに
使われている農薬の量はいかほどかと考えて恐ろしくなったり
色々とモヤモヤと思うところがあるのですが
そんな、食べ物の生産や流通について、資本主義の成り立ちとともに
とっても簡単にわかりやすく解説してくれている1冊です
私たちの日常に最も身近な「食べ物」を切り口にはしているけれど
為替や株などの金融資本、石油などのエネルギー資源の問題とも共通する
資本主義経済の全体がザックリとつかめるような内容
ジュニア新書からの出版というだけあって、とてもやさしい言葉で
中学生~高校生にもかんたんに理解できるつくりになっていてサクサク読めます
というか面白すぎて読むのが止まらない
中学・高校時代に受けた、つまらない歴史の授業の時間は何だったの~と思います
つまらない教育による消化不良の大人たちが学びを求めて、教育系YouTubeが盛り上がるのも、自然な流れかも
この本が面白いのは、個別の問題(農薬、遺伝子組換え、気候変動、飢餓、恐慌、紛争などなど)にフォーカスするのでなく、世界全体の動きを俯瞰して見ているところ
飢餓も戦争も、資本の力によって作り出せるし
実際、この200年間そうやって繰り返されてきたのだと理解できます
今もまた、ヨーロッパの穀物生産国とエネルギー生産国が戦争になり
多くの人たちが苦しむなか、世界のマネーは軍事費に流れ
私たちの税金も、支援という名のもとに吸い上げられ
大資本家の力だけが増していくばかり
自分に出来ることなんて、ほとんど無いに等しいくらいだけれど
普段の買い物1つ1つが生産者支援であり、未来への保険でもあると思えば
数十円の価格差なんて、とてもお買い得な投資だと思えるし
そして、いつ日本の食料バブルがはじけても生きていけるよう
微弱であっても、食べ物を自分で作る力は手放してはいけないなと
そこまで考えて田舎暮らしを始めたわけではなかったけど
なんとなくおかしいなとか、よくわからないモヤモヤを繋げてくれる1冊でした