今日も、頭上は晴れ渡っています。

青色に深みがあり、空気の透明度を際立たせている気がします。

鼻で息をすると少し刺す感じ。

この感覚は、いつも20代の頃、市ヶ谷の陸橋を通っていた頃の淡い記憶を思い出させてくれます。

もう色褪せてしまい、輪郭さえままならず、どうにも甘酸っぱいいちごのような匂いのようなもの……。

何かの折に、ふっと漂うような感覚です。

恋愛だけではなく、その時の心情や情景、環境や感情のような、特別大切にしているわけでもないのに、どういうわけか思い出します。

思い出すというのではないですね。

こんなだったかな、というような当て推量のようなもの。

 

あの頃は、蔵前橋通りの架かる荒川の土手で、水道橋の楽器屋さんで買ったアルトサックスを、夜、友達と一緒に遊びで吹いていたものです。

耳で覚えた『素敵なあなた』や『枯葉』なんかだった気がします。

思い返すと、あの頃はすべてが中途半端……。

バイクの腕前も、グループ内では2番手止まり。

当時付き合っていた彼女の母親が社交ダンスの先生をしていた関係で、彼女からなんちゃってジルバを覚えては、オールディーズのライブハウスで踊ってみたり、と。

 

子供から手が離れたのを機に、もう一度なぞってみようと今に至ります。

アルトサックスは、とりあえず吹けるようにはなったものの、もっともっと奥の扉を開けてみたくなりました。

バイクは、昨年まではCB400FOURとGB250クラブマン。

でも、今ではモンキー125㏄に落ち着きました。

ジルバは、お客さん主催のオールディーズのダンスパーティーで、お姐さまたちと『あ、ごめんなさい!』とか『間違えちゃった!』と会話を交えて踊るのが楽しみです。

12月には、ジャズセッションとオールディーズのダンスパーティー、どちらもあります。

アルトサックス、猛練習してセッション参加してみようか、とも思ってみたり……。

ま、今の自分の演奏は、人に聴いてもらうのにはまだまだです。

今回、大好きなベースの光岡さんが来られるとのこと。

観に行くだけでも滋養になります。

ダンスパーティーはアイビールックで、気分は60年代のアメリカです。

モジモジとワクワクの12月になりそうです。

どんな時も、納得しながら一歩を踏み出していきたいものです。

でも、石橋を叩きすぎて、壊してしまってはどうにもなりません。

そこは、やっぱり、Take It Easy ですかね。