当時の日活が、梶芽衣子の次に売り出しに力を注いだのが、確か多岐川裕美。

ま、ね、私は後追いの世代ですが……。

多岐川裕美さんの『女囚さそり』シリーズは、可憐すぎてたまりませんね。

やっぱり、そのシリーズは梶芽衣子さんのほうがハマります。

そういう繋がりがあるのでしょう。

『鬼平犯科帳』では、ふたりとも長谷川平蔵に華を添えていました。

 

昨夜は、多岐川裕美さんのライブ、――ま、レコードですが――聴いていました。

たまりませんね。

調子の外れた歌声が、とてもキュート。

その上、歌ではなくナレーションの占める割合がぐっと多い……。

欠点を得意な分野でカバー。

なにより、一生懸命さが伝わってきます。

お客さんに満足して帰ってほしい……、そんな心意気を感じます。

私が知ったのは『酸っぱい経験』からです。

中学生の頃ですかね。

 

その続きで、今度は梶芽衣子主演の『ジーンズ・ブルース~明日なき無頼派』を久し振りに……。

和製ボニー&クライドですね。

上手くなぞっていますが、北へ逃げると言って丹後方面へ。

たぶん、あれは伊根町ではないですかね。

なんとなくそんな風合いが……。

日本の映画でくすぐったく思うのは銃が登場するシーンです。

ま、これが、何年たっても、なかなかしっくりこない……。

でも、今では古さを感じさせるものの、憧れにも似たリスペクトと熱いパッションが横溢していて、少々雑な演出にも思わずニンマリです。

門あさ美さんの『Nice Middle』の歌詞にある~愛に飽きてる人 恋求めてるネ~の一節にも表れているように、人は誰でも安定を望みつつも、スリリングなことへの憧憬を秘かに隠し持っているのかもしれません。

今夜は『俺たちに明日はない』でも観ようと思います。

ま、今は、amazonプライムの『メンタリスト』にハマっていますが……。

 

今日は、午後からレンタルスタジオ。

先日、マウスピースのくわえ方が浅かったことに気づきました。

昨日、アルトサックスの先生には、今日は音がよく鳴っている、と褒めて頂きました。

ちょっとした気づきとコツ……。

これからは、少し自信を持って吹けるような気分です。

不意に、頭の中を『気分はもうメンソール』が流れます。

新たな気持ちで取り組む……、そんなふうに思えたからかもしれません。

このアルバムが彼女の音楽観の変わり目的境界線になっている気もします。