台風10号は、寒冷渦や上空の太平洋高気圧の西への張り出しの強まりに対応して、当初予想より大きく西廻りの進路をとるように変わってきました。
とそんなふうに気象予報士さんが言っていました。
「寒冷渦」とは、上空に強い寒気を伴っている低気圧の一種とのこと。
寒冷渦は、上空で吹いている偏西風と呼ばれる強い西風が通常の流れから切り離されることによって生じます。
偏西風はときに大きく南北に蛇行しながら吹くことがあり、南北のふり幅が大きくなるとちぎれてしまうことがあります。偏西風が南に蛇行したタイミングでちぎれ、取り残された空気が反時計回りに渦を巻くようになったものが寒冷渦です。
とこんなふうに書いてありました。
聞いたことのない言葉に、つい調べてしまいました。
当初の進路予想から大きく西へずれ、先週の予報では、今日か明日、東海地方あたりに上陸する見込みだったように記憶しています。
ま、台風の進路は、現代の科学をもってしてもまだまだ解明されていないとのこと。
ま、科学という物差しだけでは測ることが出来ないのが自然現象や超常現象ですね。
そして、科学とは正反対に位置するのが浪漫のような気がします。
幽霊とか金縛りの実在を認めている私。
血圧を測る場合、必要なのは正確な数値ですが、思いを察するにあたり必要になるのは曖昧なニュアンス。
『蛍になって帰ってくる言うたんよ』
特攻隊とその周りの人々の心の機微を描いた映画『ホタル』でのセリフのひとつです。
この作品は、私に強烈な衝撃を与えてくれました。
当時、映画館でも鑑賞しましたし、DVD、その後発売されたBlu-rayも棚にあります。
『居酒屋兆治』、『夜叉』は高校生の頃、ジャズ喫茶のマスターに連れられ映画館で観ました。
私にとって、それ以来の高倉健でした。
特攻隊の隊員に朝鮮半島出身者がいたことに驚愕しました。
尊王攘夷のもと、日本国民でもないのに命を散らした彼ら……。
尾張の国の存亡をかけて桶狭間で辛勝を得た織田信長。
のちに、有能な家臣、明智光秀反旗を翻され、心身ともに焼失。
歴史のページを1枚めくるだけでもわかるように、自信というものは、知らず知らずのうちに少しずつ助長され、いつの間にか見栄と自意識にまみれた傲りへと変貌していくのではないですかね。
アメリカの大学スタンフォードで行われた監獄実験もそのひとつのような気がします。
巷を賑わせているパワハラ&おねだり市長も同じですね。
立場が上がるほど責任も重くなるという現実を、ことあるごとに自問自答していくことが大切な気がします。
取るに足らない私のような者でも、振り返れば、いろんな人やモノを巻き込んできたのは事実。
そう思うと、誰もが――大きさに違いはあれど、進路予測の難しい台風と言えるのではないですかね。
ふと、『いい事ばかりはありゃしない』という曲を思い出しました。
RCサクセションのアルバム『PLEASE』に収録されています。
超有名な『トランジスタ・ラジオ』も入っています。
中学生の頃ですかね。
リアルタイムでレコードを買ったのは……。

