このところ、暖かい日が続きます。
こうなってくると、自然にむずむずしてきます。
啓蟄……。
年を追うごとに、感受性が研ぎ澄まされ、些細なことにでも心が小刻みに揺れるもの……。
先日、娘の帰省時に、
『お父ちゃん、大橋純子いう人、知っとるん?』、と。
また、懐かしい人を言い出したものだ、と笑みがこぼれます。
『テレフォン・ナンバー』が好きだと言っていました。
ケータイに入れているみたいです。
あの頃は、ニューミュージックとかシティポップなんて言っていましたかね。
もう、ずいぶん昔のこと……。
彼女のアルバムも聴きました。
80年代から90年代半ばあたり……。
振り返ってみれば、陽射しを受けてキラキラと輝く水面のような思い出がぎっしり。
七里ヶ浜での眩さ。
稲村ケ崎から見た沈む夕陽……。
ホホホ。
そんなことを思い出しながら、その夜はアルバムに手を伸ばしました。
知らず知らずのうちに、歳をくったものです……。

