今日は、しとしとと雨が降っています。

調子に乗った気持ちを鎮めるかのようです。

昨日は夏日を記録し、前のめりになる陽射しには少し辟易します。

 

そういうものですかね。

何となくそう思います。

 

当の本人にしてみれば熱くなるのは当然です。

ただ、客観的にみればどうってことのないこと、ってけっこうあります。

 

私なんかいい例ですね。

 

「何が、そんなに面白いの?」

 

よく言われたのを思い出します。

映画や音楽、小説やラジオドラマ。

洋服の趣味や小物類。

 

今となっては、それらを共有することはほとんどありません。

同じ視点で、目に映るものに感動する。

同じような感覚で、同じようなことを考える。

見出すことは不可能なこと、と諦めていながらも、どこかしっくりこない心の襞はそれでも抗うように幽かに震えています。

 

一抹の寂しさと引き換えに背負った重い責任。

 

価値観の相違や考え方の違いを目の当たりにするたびに、深く息を吸い込んではゆっくりと目を閉じます。

 

相手も同じように感じるはず。

ただ、折り合いをつけて互いに前を向く。

ざらざらとした感覚を口の中に残しながらも、無理に奥へと流し込む。

 

 

自分の世界観を自分の作品に投入することで、どうにか心の均衡を保っていられる自分がいます。

 

『喉元を過ぎれば熱さを忘れる』

 

人は、気持ちと一緒に恩も忘れてしまいがち。

身勝手な分、何かのきっかけがないと、しっかりと自分と向き合うことさえしないもの。

 

取引先の先代の社長には本当によく可愛がって頂きました。

悪く言う人も多かったですが、私は一人の男の生き様としても心底憧れました。

 

精神的な繋がりが、疲れた心を癒してくれます。

渇いた砂地に、そっと雨が染み込むように。

 

なんだかふと、先代の社長と話がしてみたくなりました。

 

――だから今 会いにゆく

そう決めたんだ

ポケットのこの曲を

君に聴かせたい

 

そっとヴォリュームを上げて

確かめてみたよ

 

Oh good-bye days

今変わる気がする

昨日までにso long

 

カッコよくない優しさが

そばにあるから――

 

『タイヨウのうた』で歌われた『good-bye days』の歌詞の一部です。

この映画は大好きです。この曲も大好きです。

葛藤や焦燥、潔さや素直さに溢れたストーリーですね。

YUIの純朴さが、役柄にうまく噛み合っていたように思います。

アルバム『CAN'T BUY MY LOVE』より。