今朝は、思いっきり冷え込んでいます。

 

あたりには霜が降り、メダカのいる鉢には氷が張っていました。

 

今日は1月10日、十日えびすの日です。

 

例年、足元の悪い日が多いのですが、どうやら今回は雨に当たらずとも好さそうです。

 

 

神社仏閣にお参りする時に、ふと思い出すことが中学生の頃のことです。

 

友人と二人、近くの神社に忍び、賽銭を頂戴したことです。

 

本殿脇の小さな社、ちょうど社務所からは大きな木の陰に当たり、当時の私たちには絶好のポイントのように思えました。

 

雑誌かなんかで見たように、糸の先に噛んでいたガムをくっつけてはそれを蜘蛛の糸のように垂らします。

 

引き上げるのですが、思うようにお金がくっついてきません。

 

ひとしきり考えをめぐらしたあと、二人で箱を持ち上げ、逆様にして揺らしました。

 

すると、静寂の中を“じゃりじゃり~ん”と音を立てて、いくつかお金が落ちてきました。

 

音の大きさに驚いて、ふたり社務所のほうを見ます。

 

どうやら聞こえていない様子で、何の変化も見受けられません。

 

互いに顔を見合わせて、ほっと胸を撫で下ろします。

 

そのあとの帰り道、たこ焼き屋さんで、ペプシコーラとたこ焼きとお好み焼きを食べました。

 

支払の際、やけに細かいお金だったので、店主の方に「賽銭みたいだな……」、と虚を突かれ、一瞬言葉に詰まりました。

 

 

28歳の頃だったと思います。

 

家族で初詣に行った時に、笑いながら母親にその話をして、きちんとその小さな社にもお参りをしてきました。

 

中学生の頃は、悪いことだとは知りながらも、妙に浮ついた好奇心が理性を覆い隠してしまいがちです。

 

各地での成人式の映像は、ささやかなノスタルジーの泉へと誘います。

 

無責任なほどに未来に希望を描いていたあの頃のことを、今では懐かしく、また愛しくさえ思い出します。

 

 

ジャケットを人に見られないようにレコードを脇に抱え、恥ずかしさをこらえてキャッシャーへと向かったのを覚えています。

年上の女性に憧れていた中学生の頃だと思います。

でも、カッコいいんですね、そして色っぽい曲と歌詞。

門あさ美さんで、アルバム『セミ・ヌード』。

『ナイス・ミドル』を筆頭にすべての曲が、自分の世界観に広がりをもたらしてくれました。

『月下美人』は確かCMに使われていましたね。