今朝は、雨です。
もどかしさを引きずったような降り方に、
庭先の花は雨に打たれ、うなだれたように傾いています。
どんなことでも同じですね。
☆
欲しいときに手に入れたくなる。
そうでないときには、かえって疎ましくさえ思う。
感情を覆う表層のヴェールを少しめくると、そこには容赦なのない冷徹さを垣間見ることが出来る。
さらに、その下には肉食獣のような鋭い牙をひそかに隠し持っている。
自分を少しでも大きく見せようと背伸びをしていた頃、
身の丈を知り、自信を取り戻すためにもがいていた頃。
自己の欲求を満たすために、様々な角度に向かって次々に矢を放つ。
可能性を突き破り、少しずつ取り巻く世界を広げていく。
貪欲なまでの渇望が、前を向く推進力を飛躍的に創造する。
渇いた砂地に水を少しずつ滲みこませていくように、
その都度滋養を取り込み、ときにはそれらを放出し、また、新たな果実を獲得する。
そんなことの繰り返し。
☆
秋の雨は、なんだか片思いの切なさを思わせます。
いろいろなことに片思いだったことに気づきます。
でも、かけがえのない瞬間の集積に、
素直に浸れるしあわせを感じる今日この頃です。
こんな素敵な日には、やっぱり佐野元春さんの『ON A SPECIAL DAY』。
粋な二人の物語です。
アルバム『NO DAMAGE』、シングル集です。

