地域新聞の編集長を2年間勤められた知り合いの方が、

昨日8月1日の最後の記事を寄せて、退任されました。

 

その方とは約20年強のお付き合いをさせて頂いていており、近頃はことのほか趣味を通じて良好な間柄にあります。

でも、お互いにいい歳なので、お互いの若い頃の話をする時には淡い熱が帯びてきます。

 

少し前になるのですが、偶然マイルスのDVDを見つけ、エアコンの中でじっくりと鑑賞しました。

1970年代後半のニューヨーク。

81年だったかのカムバックするまでの空白の5年間を再現したもの。

カムバック作品、『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』。

これは、私がリアルタイムでマイルスのアルバムに触れた初めてのレコードでした。

感覚的に尖っていた高校生の頃です。

本町通りにあるジャズ喫茶。

学校帰りに立ち寄るのが、ちょっとした自慢でした。

 

そのDVDをきっかけに、今マイルスの自叙伝を読んでいます。

その中で、「金持ちのいかしたブロンドのスケが俺の部屋にくるんだ。オレは誘われていることに、当時はまったく気づかなかった」、というような趣旨の発言が載っています。

 

この文章にしばらく目が釘付けになりました。

自分にも、19歳の頃、同じような経験があります。

 

アパートで一人暮らし。

ご多分に漏れず、当時私にも彼女がいて、そのため近くの薬局へと足繁く通っていました。

ある時、いつものおばさんではなく、若い方、しかも20代後半あたりの女性が、

「今度、飲みにいかない?」

突然、そう話しかけてきました。

手のひらにあるものもアルモノですし、

恥ずかしくて、本当はすぐにでも立ち去りたかったのですが……。

虚を突かれた格好で、どうにも居心地が悪い。

「はい、また今度……」

と言って、足早に退散したのを覚えています。

 

損をした!

マイルスも同じようなことを思ったそうです。

男ってやっぱりそういうものですね。

思考回路が画一的です。

 

 

夏真っ盛りです。

短大生の娘も一人暮らし、彼氏と花火大会や祭り等に大忙しのようです。

就職も決まり、気持ちにもずいぶん余裕ができているのでしょう。

 

まったく、羨ましい限りです。

 

 

当時、新宿の歌舞伎町にあった「キャロル・ハウス」というオールディーズのライブハウスで、

門限を気にしながら、二人で振り付けを決めて踊っていた曲のひとつです。

ジョニー・ティロットソンで、『ポエットリー・イン・モーション』。

歌詞がとても可愛いです。