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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

論文の世界は、2月に入ってるのもあるのね、、、、

EurJAが、2月、面白い!!


Bilateral sternal infusion of ropivacaine and length of stay in ICU after cardiac surgery with increased respiratory risk: A randomised controlled trial


BACKGROUND:
心臓手術後にね、胸骨を真っ二つに切ってるわけでね、
見た目程ではないんだけど、痛みは当然ありますわな。
で、切開創部の両側に局所麻酔をうっとくと、痛みが和らぐか?

OBJECTIVE:
結果、痛みと共に、呼吸の方も好影響があるんじゃねえか、と。

DESIGN:
RCT。

SETTING:
フランスの1施設。

PATIENTS:
120 名の定時心臓手術患者。
75歳以上、BMI >30  以上、COPD、Smorker、
のいずれか1つ以上ある患者をリクルート。

INTERVENTION:
局所麻酔、0.2%アナペイン を創部両側 へ持続投与 3ml/h で投与する介入群。
何もしない、通常群、との比較。

MAIN OUTCOME MEASURES:
Icu退室までの時間。

RESULTS:
で、、、、、
両群で、Icu退室には、差が出なかってんな。 (関連性 P = 0.680)
42.4 and 37.7 h, (P = 0.873).

それ以外にも、術後に差はなかった。

ただ、
動いた時の痛み、満足度、吐き気の有無、せん妄頻度、肺合併症、
は、介入群で、良い結果が得られた。

ボランティアで神経症状が出うる、最低濃度に局所麻酔濃度が達したのは、12名。
ただ、誰も、神経症状は、実際にはなかった、と。

CONCLUSION:
ま、結果だけだと、、、、
局所麻酔投与で、Icu退室は変わらんかった。
ん、、、、まあ、ねえ、
普通、痛みでIcu出れん人より、呼吸、循環の問題で出れんのが普通じゃけえ。
でも、、、、
痛み、、うん、
せん妄頻度⁈、、、え、、
吐き気、、うーん、
肺合併症⁈、、、えええ、、
って、なんか好影響があるとしてるんだよね〜、
ホンマかいな〜、
そんだけよけりゃ、Icu退室はよなるっしょ?
とか思うけど、、、。
全部痛みのせい?
モルヒネとかが多くなって、色々副作用、ってこと?
何だかなあ、、、悪もんにしすぎ、、、

まあ、局所麻酔は、害は少ないから、やるぶんにはエエだろうが、、、
過度の期待はね、、、。