死ぬまでの猶予? | 犬好き麻酔科医ブログ

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Determinants of time to death in hospital in critically ill patients around the world


あんま、聞きたく無い話?

重症患者が、病院で死ぬまでの時間。


今回は、サブ解析で、
9258 patientsの、院内死亡、入院数のはっきりした患者中、
2062 名の60-day 以内に死亡した患者を対象。 (22.3 %)
コレを死亡時期により、3群に分ける。
early (<5 days),
intermediate (6–28 days)
late (>28 days).

early ; 1068 /2062 (52 %),
intermediate ;808 (39 %),
late ; 186 (9 %).

Ealy死亡は、より重症で、Icu入室時に人工呼吸を要していた。
一方、
late死亡は、高齢、感染、手術後、などがあった。

多変量解析で、
中期後期の死亡は、国の収入が増えるほど増える、と。
高収入、中等の国では、低収入の国より、
後期死亡が増えていた。
OR 4.78 (1.94–11.76), p < 0.001,
OR 1.64 (1.10–2.45), p = 0.02,

ということで、、、
感染、高齢、手術後、国としての収益、
などが、Icu入室後、死亡までの期間を延ばす因子だ、と。
楽には、死ねない?
死ぬまでの猶予がある?
でも、、、どっちにしろ死んじゃう。
低収入国では、それが顕著。
高収入国では、なんとなく、濃厚な高額医療を、助からん人に続ける。
ごく一部は、その濃厚治療で、命が助かるかも、、だけど。
ま、そのうち、半分以上で、鬱、PTSD、、、か。
切ないねえ。
僕は、寧ろ見切りが早すぎる、と言われるが、
1人くらい、そういう人がいる方が健全や。