PM型ステッピングモータ(Permanent Magnet Stepper Motor)の制御方式には、以下の2つの主要な方式があります:

2相励磁(Full Step)制御: 2相励磁制御は、最も基本的なステッピングモータの制御方式です。モータの各相(コイル)を順番に励磁します。具体的には、一方の相を励磁して回転させ、次にもう一方の相を励磁して回転させます。この方式では、ステップ角度は通常1.8度(または0.9度)であり、モータが1ステップごとに90度(または45度)回転します。2相励磁制御はシンプルで実装が容易ですが、トルクリップ(トルクの低下)や振動の発生などの問題があります。


単相励磁(Half Step)制御: 単相励磁制御は、2相励磁制御の中間的な方式です。各相を順番に励磁するだけでなく、隣り合った2つの相を同時に励磁することもあります。これにより、ステップ角度を半分にすることができます。具体的には、2相励磁制御時には1.8度のステップ角度で回転しますが、単相励磁制御では0.9度のステップ角度で回転します。単相励磁制御は、より滑らかな回転と高い分解能を提供しますが、制御回路が複雑になります。

これらの制御方式は、ステッピングモータドライバや制御回路を使用して実現されます。これらの制御方式は、ステッピングモータの応用に応じて選択されます。たとえば、位置制御が主要な要件である場合には、単相励磁制御がより精密な制御を提供します。一方、トルクの要件が高い場合には、2相励磁制御が適しているかもしれません。

重要な点として、ステッピングモータの制御方式にはさまざまなバリエーションが存在し、上記の方式は一般的なものです。応用やモータの仕様によっては、他の制御方式やカスタム制御方式も使用される場合があります。