一歩ずつ、前向きに | 坂道ぶろぐ 2011

一歩ずつ、前向きに

6月中旬になってようやく我が市内の放射線数値が公表されました。
千葉県内でも柏や松戸で高い数値が計測されている以上、近接している
ウチの市も低くないことを覚悟していましたが、予想通りの結果に愕然。

まぁ、場所によって 0.1から0.4マイクロ位まで幅がありますが、
計測地点の地面の様子で全然違うので。土や舗装してある場所では低く、
芝生等では高い。低い場所でも、計測地点から数m先の茂み等からは
その何倍の放射線を発している可能性がある訳で、まぁ総じて低くない、
安心はできないってことですね。

問題なのは、この状況は向こう1~2年の話じゃないんですよね。
半減期が30年ですから、この先もずーっと高い数値の中で暮して
いかなきゃいけない。大人は、仮に何かあっても寿命だと思えますが、
1歳5ヶ月の子供は・・・。
ちなみに両家の実家は、そういう放射線関係の危機感の薄い人達なので、
相談してもあまり参考にならず。

住宅ローンの返済を始めたばかりですが、大損しようと引っ越すべきか・・・
自分の頭の中で3割くらいはそういう気持ちを持ち続けて、この一ヶ月
生活してきました。
でもそんな中でも、嬉しい、そして、ありがたい言葉をかけて下さる方が
いらっしゃいまして。

彼は職場の同期で、ご実家がまさに原発の町で農家をしており、今は
ご両親が都内の彼の住居に避難してきているそうですが、
「○○くん、0.2とか0.3とか、そんなレベルなら全然心配ないよ。
ウチの実家なんて毎時50マイクロだよ? 土を入れ替えたって多分人は
住めないよ。それより、放射線なんかに気をとられて、一般的な子供の
事故(誤飲や交通事故など)に対する注意がおろそかにならないように
気をつけなさい。そっちの方がよっぽど危険だし大変だよ」

また、20年来のおつきあいのある元・地元の床屋さんからは、
「○○さん、逃げちゃいけません。逃げるにしたって、一体何処に
逃げるんですか? 神奈川や静岡のお茶からも検出されてるんだし、
今の新しい家を捨ててまで行く場所なんて、関東にはありませんよ。
関西や九州だって、日本全国に原発はあるし、次に何処でどんな事故が
あるかもわからない。絶対安全な場所なんて無いんですから。
福島に住んでいた方が東京に逃げてくるならともかく、関東に住んで
いるあなたが今の生活を捨てて逃げる理由は何もありませんよ」


ネットや雑誌に載っている知識人だか大学教授だか、そういう人たちの
言葉なんかより、身近で顔も知っている親しい人の言葉の方が、
はるかに説得力と安心感があるものなんだなぁ、というのを実感しました。
自分は人に、友達に恵まれたと思います。
あ、中部大学の武田さんって人のブログも読んでいますが、う~ん、
あの方の話もデタラメではないのでしょうけど、全部は信用できないな。
参考程度にとどめています。

それよりも、同期にも、床屋さんにも、本当に感謝しています。
本当に嬉しかった。
子供を芝生で裸足で歩かせるとか、そういうのはもう無理かもですが、
でも前向きに、これからもここで暮らしていこうと思います。