利用者は職員の薬の実験台ではありません | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

認知症介護…
毎日が勉強です。


今回数人の利用者に対し亢精神薬を使用することに対して
色々な意見が上がりました。(昨日のブログの続です)


もちろん私は亢精神薬は最後まで反対でしたが、最後の最後で苦渋の決断……………
今の状態ではしかたがない…
亢精神薬をお願いしようと……………



亢精神薬の賛成派は多数いました。
もちろん みんな副作用の影響も理解していたようでしたが
余りにも利用者のADL低下に困惑しています。

「可哀想だから亢精神薬やめようよ」っと…





そんな様子を私は遠巻きに見ながら思いました。



そもそも多数の職員から亢精神薬をお願いしてきた訳です。
副作用の説明も十分していました。
もちろん誰もがドラックロックのリスクは承知していた事なのに「やっぱり可哀想だからやめよう」なんて無責任じゃないかと感じています……………



認知症棟の職員は7年以上認知症棟に勤務するベテランです。
今までも薬の副作用に関する事例は私も含めて、いくつも見てきました。

それを知っていての亢精神薬の使用じゃなかったのか?



薬を使用するにあたっては、始める時も、止める時も慎重であってほしいです。

介護士長いわく…
「薬を止めるのは別に良いけど、薬を止めて、またBPSDが酷くなっても大変だと文句は言わないで欲しい」
「薬を止めてどのような状態になるか予測できるでしょ!?」
「利用者は職員の薬の実験台では無いのです」っと
言われてしまいました。

もちろん認知症棟の職員が利用者に対し、実験台とは思ってもいないでしょう。
でも介護士長の目にはそう映ったのかもしれませんね…



利用者の状態を見ながら薬を調整するのは当たり前の事ですが、余りにも安易な考えで亢精神薬を求める職員の声に介護士長も憤りを感じているようでした。



今回は私も亢精神薬をお願いした一人なので
夜間帯から朝にかけての、どうにもならなかった状態は
十分理解しています。





「可哀想だからやっぱりやめようよ」





今でもドラックロックに関するような薬の使用方法は
私は大反対です。

もっと薬に関する使用方法は慎重であるべきだと
みんなに伝えようと思います。




介護士長の「利用者は職員の実験台では無い」が
心の底の残っています。