父から何度も電話がきた。

心配をかけたくないので、弟へ電話する。

現況を伝えると「ねいちゃんがしばらく戻れないなら、じゃあ、おれ会社辞めるわ。
ばあちゃんの遺産で暮らすから!家政婦さんもバンバン入ってもらってるから大丈夫」

復職にこだわっていたのに、そんなに嫌でもなさそうだった。
ほっとする。

私の状況は弟も同じような不安神経症になったことがあるので、わかるという。

「おれも廃人になるとおもっていたけど、治ったから、ねいちゃんも数か月で治るよ。べつに一年かかってもいいよ。焦るほど悪化するから。」

母の状態を聞く。施設の職員にも確かに不備はあるらしいが、
私がみるより幾分もいいだろう。完璧な介護者などどこにもいないのだ。

「今日、発作があったけど、看護師の許可あって、車いす訓練するってさ。。。」

はあ。車いす訓練できるようになったんだ。。。

看護師の判断が正しいのか、聞かれてももわからない。。。

私のエゴには何にもわからない。


父に直接電話し、自分の状況を正直に説明するように言われ、父と話す。

「いや、お前を思って電話しただけだ。」

いや、母のことを忘れて過ごし、早く治したいのに迷惑だと理解できなようだ。

「じゃあ、電話しないよ。。。」


ねえ、父さん。今更。。。

今更、労わるつもりで電話してきても、どんだけあんた勝手にいきてきたのさ。

そして、要らないときに電話。
母さんの様子がおかしいときは、電話してこなかったのに。。。

弟から最後に「母さんは特別だから介護するけど、その後、俺は勝手に生きるね。父親も含めて今後3人が介護状態になっても、各々自己責任ね!」

そう、お互いに抑圧しないでおこうね。

断腸の思いで家族を切り捨てる。。。

出来ないと思ったけど、断腸の思いでもなく、

そこに、安心している自分がいる。

自分を抑圧していたら、許せなくて、

もがいていたでしょう。

私の中にある悪魔に気づかせてくれて、
ありがとうね。