2019年 My Best Single | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

■ 2019年 My Best Single



2019年のChart Mania 管理人が選ぶSingleとAlbumを発表します。10位すべてがTop40ヒットで埋まりました。なお2018年で選んでいるものについては今回のリストからは外しています。


When We All Fall Asleep../Billie Eilish
¥1,269
Amazon.co.jp


1: Bad Guy / Billie Eilish
2: Circles / Post Malone
3: Earfquake / Tyler The Creator
4: Lights Up / Harry Styles
5: Old Town Road / Lil Nas X f. Billy Ray Cyrus
6: Goodbye / Post Malone f. Young Thug
7: Sucker / Jonas Brothers
8: Senorita / Shawn Mendes & Camila Cabello
9: Someone You Loved / Lewis Capaldi
10: 10,000 Hours / Dan + Shay f, Justin Bieber



1: Bad Guy / Billie Eilish



予想以上に2019年にブレイクしたBillie Eilishですが、道のりは長く、2016年にリリースされた「Oceans Eyes」がじわじわ売れてきたのが2年後の2018年。翌2019年に外部の作曲チームを入れずに兄とのコンビで作り上げたデビューアルバムはBillie Eilishの持つ独特な世界観に合わせた低音を効かせた重いトラックの一方、メロディはポップというオリジナリティあふれるものでした。一般受けはしないだろうというアーチストが何かの拍子に全米1位を獲ってしまう奇跡の瞬間が時々あって、この曲もその一つでした。ティーンが盛り上がるLive映像を見ると等身大のスターが登場したという感じがします。Lil Nas Xの「Old Town Road」を20週目に破ったというのも後々の語り草かな。



2: Circles / Post Malone



2019年はPost Maloneのイメージがガラっと変わった年でした。アルバムの曲はどれもポップで好きですが、特にこの「Circles」は普通にギターポップと呼ばれるもので、懐かしさも感じるほどの美しいメロディラインが光ります。ギターもPost Maloneが弾いていて、普通にロックスターそしてメロディメイカーだと思います。



3: Earfquake / Tyler The Creator



アルバムでも書きますが、今年一番ハマったのがTyler The Creatorでした。とにかくメロディが美しくて、ただそれだけで心が掴まれます。恋人を失った悲しみの延長上にアルバムとこの曲がありますが、悲しみをメロディにのせて、そしてEarfquakeという言葉にしていて、さらにはわざとロウファイな音、ぶっきらぼうな歌い方にして心の傷心を表現するというなんとも凄い曲です。



4: Lights Up / Harry Styles



One Directionはギターポップバンドとして好きなバンドでしたが、ソロとなったHarry Stylesはポップな部分はそのままに、ソロとしてOne Directionではない音を作り上げています。この曲も今の流行りの曲とはまったく違う音で、ヒットを狙うというよりは新しい音の世界を作るという意気込みが伝わってきます。PVの刺青のHarryは完全に脱アイドルでダークなPVとともに衝撃でした。



5: Old Town Road / Lil Nas X f. Billy Ray Cyrus



2019年は個人的には若手ラッパーの活躍、カントリーがポップに寄ってきたという印象があって、その代表がこの曲でした。この曲はカントリーのフォーマットではあまりかからなかったですが、カントリーをネタとして使うというアイディアはありだと思うし、逆にカントリーからラップが出ても良いのではとも思います。そしてなんともアメリカ的なのどかさが良い感じです。



6: Goodbye / Post Malone f. Young Thug



「Circles」と甲乙つけがたいほどのこちらも名曲。サビの美しさ、伸びやかさは一度耳にしたら頭から離れませんでした。ゾンビになって恋人に会いに来たPVはPost Maloneらしいダークなものですが、歌詞とともに見ると最後はちょっと感動的ですらあります。



7: Sucker / Jonas Brothers



復活したJonas Brothersのシングルですが、最初に勢いで1位を獲って、それからラジオにかかりまくってロングヒットとなりました。各メンバーのソロが結実したようなファンキーなダンストラックで、クラップハンズで徐々にサビに向けて盛り上がる上手さ、あと中盤間奏のドラムソロが気に入っています。



8: Senorita / Shawn Mendes & Camila Cabello



Shawn Mendesのポップさ、Camila Cabelloのラテンな感じが組み合わさった切ないラブソングです。どの時代であってもヒットするであろう、曲の魅力は色あせないだろうと思わせる名曲です。



9: Someone You Loved / Lewis Capaldi


メロディは美しく、歌詞は切なく、そして何よりLewis Capaldiの声がまたちょっとしわがれててそれがさらに心に響きます。今の音楽の流行とは違ったどの時代でもヒットするという2019年を代表する名曲の一つです。



10: 10,000 Hours / Dan + Shay f. Justin Bieber



2019年のカントリーはポップだなと思わせたのがDan + Shayで、良い感じでポップに昇華されたのがこの曲でした。Justin Bieberとのコラボが大ヒットの要因ではあるけど、次の10年はカントリーから面白いことがあるのではと思わせます。



Non Top40でも10曲選んでいます。

Deal Wiv It [Explicit]/Polydor Records
¥250
Amazon.co.jp


1: Deal Wiv It / Mura Masa f. Slowthai
2: The Greatest / Lana Del Rey
3: Hypersonic Missiles / Sam Fender
4: Original Me / Yungblud f. Dan Reynolds
5: 10/10 / Rex Orange County
6: Harmony Hall / Vampire Weekend
7: Future Nostalgia / Dua Lipa
8: Too Real / Fontaines D.C.
9: Juice / Lizzo
10: Radio / Rammstein



1: Deal Wiv It / Mura Masa f. Slowthai



NMEの2019年のSingle1位がこれですが、とにかくカッコイイナンバー。爆音ギターがテンションあがりまくります。GuermseyのDJ Mura Masaの2020年発売の2ndアルバム『R.Y.C.』からのカット。ひそかに注目しています。



2: The Greatest / Lana Del Rey



アルバム『Norman Fucking Rockwell』の中でのハイライトナンバー。Procol Harumの名曲「A Whiter Shade Of Pale」を彷彿とさせる壮大で美しいメロディ。これが全米1位を19週間とったとしても誰も疑う人はいないほどの時代を超えた名曲です。



3: Hypersonic Missiles / Sam Fender



今年登場してデビューアルバムが全英1位を獲得したSam Fenderのタイトル曲です。Bruce Springsteenを彷彿とさせるような直球のロックナンバーですが、歌詞を見ると熱い、そして怒りという本来的なロックのパワーを感じることができます。



4: Original Me / Yungblud f. Dan Reynolds



Sound Of 2020にもノミネートされているYungbludのナンバー。火傷しそうなほど熱さ、熱気が伝わるほどの怒りがある曲は心揺さぶられます。恐らく2020年の顔になるであろうYungbludの強烈な個性が発揮されたナンバーです。



5: 10/10 / Rex Orange County



淡々とシンセサイザーの音で始まるナンバーですが、多重コーラスが入り、ギターも入りとシンプルだけどメロディの美しさが伝わるナンバーです。聞いたことがないパターンでそこが天才的と思わせます。



6: Harmony Hall / Vampire Weekend



優しいメロディとパーカッションに導かれるダンサブルなトラックの一方で白人至上主義に対する社会的なメッセージソング。「僕はこんな風に生きたくない。死にたくない」という歌詞はVampireの静かなる怒り。ロックだ。



7: Future Nostalgia / Dua Lipa



Mark Ronsonの大ヒット「Uptown Funk」のような80年代前半のファンクナンバー。Dua Lipaの次のアルバムは70年代後半から80年代のディスコな雰囲気を持ってくるのであろうことがこのシングルから伝わってきた。



8: Too Real / Fontaines D.C.



正直Fontaines D.C.は「Big」でもよかったのだが、衝撃度からこちらを。70年代中盤のUKパンクを正面からやってくるというのが驚き。水死した友人とピンポン玉を目に付けたメンバー(水死すると目が膨れることから)。これシングルにするかという曲。



9: Juice / Lizzo


今年大ブレイクしたLizzoですが、アルバムが発売された時に結構話題だったのは80年代ディスコサウンドのこの「Juice」でした。そのキャラクターを生かした歌詞も含めて2019年の顔でした。



10: Radio / Rammstein



ドイツ出身のヘビーメタルバンドRammsteinも話題になりました。イントロから流れるドッドドというギターの音が最高です。