当サイトが選ぶ2019年前半のベストアルバム
Chris Brownの『Indigo』はまだ全てチェックできていませんのでこのリストからは外しますが、それでも前半でも良い作品が例年より多く出ているように思います。
IGOR / Tyler, The Creator (5/17 Release)
鬼才Tyler The Creatorの6枚目のアルバム。ラップというより音楽、曲をとにかく聞いてほしいというコメントが示すように全体を通じて美しい音で彩られています。アルバムはTyler The Creatorが失恋をしたことから生まれていて、それがパワーとなって「Earfquake」の衝撃からラストの「Are We Still Friends?」まで一つのストーリーとなっています。
Earfquake / Tyler The Creator
I Think / Tyler The Creator
A Boy Is A Gun / Tyler The Creator
Cuz I Love You / Lizzo (4/19 Release)
- Cuz I Love You -Deluxe-/Lizzo
- ¥1,247
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デトロイト出身のR&BシンガーLizzoの3枚目のアルバム。大柄な容姿でインパクト大ですが、アルバムは質の高いR&Bサウンドで、コンプレックスを利用したポジティブな歌詞も合わさって独特のアルバムになっています。個人的には「Juice」にDeluxe盤収録の「Truth Hurts」「Water Me」の3曲だけでもこのアルバムは聞く価値ありと思っています。
Juice / Lizzo
Truth Hurts / Lizzo
Water Me / Lizzo
Bandana / Freddie Gibbs & Malib (6/28 Release)
- Bandana [Explicit]/Madlib Invazion/ESGN/Keep Cool/RCA Records
- ¥1,600
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インディアナ出身のラッパーFreddie Gibbsとプロデューサー DJのMalibが組んだアルバム。80年代終わりから90年代のラップサウンドの熱さと熟練されたAORなサウンドがミックスされていて、ラップアルバムでも最初から最後まで聴けるハイクオリティなアルバムになっています。音の感じはKanye Westの最初の方に近いかな。
Crime Pays / Freddie Gibbs
Fake Names / Freddie Gibbs
Flat Tummy Tea / Freddie Gibbs
Not Waving , But Drowing / Loyle Carner (4/19 Release)
- Not Waving, But Drowning/Loyle Carner
- ¥1,256
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イギリスはサウスロンドン出身のラッパーLoyle Carnerの2ndアルバム。泳いでいるように見えた人が実は溺れていたという記事を用いたと言われるシリアスなタイトル。Loyle Carnerのリリックは分かりませんが、音はAORな雰囲気ただよう大人な感じのサウンド。激しさはありませんが、James Taylorがラッパーだったらこんな感じなのかなと思いました。
Angel / Loyle Carner
Ottolenghi / Loyle Carner
You Don't Know / Loyle Carner
Legacy! Legacy ! / Jamila Woods (5/10 Release)
- LEGACY! LEGACY! (カラーヴァイナル仕様)/Jamila Woods
- ¥3,012
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シカゴ出身の女性ソウルシンガーJamila Woodsの2ndアルバム。Jamila Woodsが影響を受けた偉人の名前(1曲目「Betty」はBetty Davis)をタイトルにした曲が並べられるトータルアルバムになっています。クラッシックなR&Bソウルなアルバムでありながら、それぞれの楽曲の良さ、流れの良さが素晴らしいアルバムです。
Baldwin / Jamila Woods
Zora / Jamila Woods
Giovanni / Jamila Woods
When I Get Home / Solange (3/1 Release)
- When I Get Home [Explicit]/Saint Records/Columbia
- ¥1,900
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Beyonceの妹Solangeの4枚目のアルバム。絶賛された前作『A Seat At The Table』に続く作品でしたが、個人的には前作よりも上に思えるような名作と思います。1曲1曲は3分弱の短い曲で全体で40分ですが、全体としてStevie Wonderの全盛期を彷彿とさせるクオリティの高い作品になっています。
Things I Imagined / Solange
Way To The Show / Solange
Almeda / Solange
Dogrel / Fontaines D.C. (4/12 Release)
- Dogrel/Fontaines D.C.
- ¥1,169
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アイルランドはダブリン出身のロックバンドFontaines DCのデビューアルバム。70年代後半のSex PistolsやClashなどのパンクロックサウンドに90年代のBrit Popの音を上手くミックスさせた完成度の高いサウンドです。ヒリヒリするような攻撃的な音が最近の中では特に新鮮でした。Arctic Monkeysのデビュー作に匹敵するようなインパクト。
Too Real / Fontaines DC
Big / Fontaines DC
Roy's Tune / Fontaines DC
Gold & Grey / Baroness (6/14 Release)
- Gold & Grey/Baroness
- ¥1,239
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ジョージア出身のメタルロックバンドBaronessの5枚目のアルバム。メタルロックの激しさの中で、メロディがしっかりとしていてアルバム全体のクオリティがかなり高い作品になっています。ポップミュージックとしても聞けるメタルバンドとして面白い作品です。
Borderlines / Baroness
Tourniquet / Baroness
Seasons / Baroness
Titanic Rising / Weyes Blood (4/1 Release)
- Titanic Rising/Weyes Blood
- ¥890
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カリフォルニア出身の女性シンガーソングライターWeyes Bloodの4枚目のアルバム。イントロからしてBeatles、またはELOチックなサウンドで、バックのストリングスの音色と美しいメロディが素晴らしい。70年代のポップスを聴いていたオールドファンにはたまらないサウンドでしょう。
Andromeda / Weyes Blood
Everyday / Weyes Blood
Movies / Weyes Blood
Dedicated / Carly Rae Jepsen (5/17)
- Dedicated -Deluxe-/Carly Rae Jepsen
- ¥1,633
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カナダ出身の女性シンガーソングライターCarley Rae Jepsenの3枚目のアルバム。実はそれまで強く意識していなかったアーチストでしたが、今回は改めてソングライティングの凄さに圧倒されました。キャッチーなメロディを持ちながら、ありきたりの音ではなくて、さらにアルバム全体で聞かせるというのはあまりポップアルバムではありません。
Julien / Carly Rae Jepsen
No Drug Like Me / Carly Rae Jepsen
Now That I Found You / Carly Rae Jepsen
10枚だけでもこの濃い面子ですが、今回は紹介できませんでしたがAriana Grandeの『Thank U Next』やAnderson Paakの『Ventura』、Vampire Weekendの『Father Of The Bride』もありました。
そしてこの作品。忘れていたわけではありません。
When We All Fall Asleep,Where Do We Go ? / Billie Eilish (3/19)
- ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?/ビリー・アイリッシュ
- ¥2,349
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今年全体のベストにはほぼ確実に入るであろう作品。17歳のシンガーソングライターBillie Eilishのフルデビューアルバムです。全体を通して低音で彩られたダークな音はオリジナリティ溢れていて、しかもどれもキャッチーであるというのが素晴らしいです。ヒップホップ、ポップではなくてロックラジオで受けているあたりや、ロックミュージシャンが絶賛するのもなかなか素晴らしいです。
Bad Guy / Billie Eilish
Bury A Friend / Billie Eilish
When The Party's End / Billie Eilish
