Watch The Pop Music Video - Nile Rogers Produce作品編 -
最近の曲だけじゃなくて、昔の洋楽ヒットも聞いてみよう!というコーナーです。大体週1のペースで10曲程紹介していきます。なお、それぞれのビデオはYoutubeにリンクしています(別ウインドウで開きます)。ビデオが見られることを確認していますが、時と場合によっては見られない場合があります。
ここまでずっと80年代編を紹介していますが、「なぜあの曲がない~」と思われた方がいるでしょう。1年で10曲紹介なので有名曲でも外しているのが殆どなのですが、実はこうした特集を前々から企画していて、意図して外しているものも少なくありません。参考までに予定しているラインナップ(実は完成済み)だけでもStock Aitken Waterman 特集、Babyface特集、Jam& Lewis特集、Jermain Dupri特集、80's Hip Hop特集、80's UK No 1特集、Diane Warren特集などなど。
今回は80年代のヒットメイカーChic / Nile Rogers作品の特集です。ChicはBarnard EdwardsとNile Rogersを中心としたファンクロックバンドです。70年代後半のDiscoブーム時にこの曲がヒットして一躍人気者になります。78年の全米チャートで1位を5週間記録。ギターでリズムを取る独特のグルーブ感は80年代のサウンドに影響を与えました。
Le Freak / Chic
(78年全米1位)
Chicの持つ独特のグルーブというか、このリズムは80年代に模倣されまくるわけで、例えばQueenの「Another One Bite The Dust」とかも当初はChicのコピーと言われました。次に紹介するこの曲も全米チャートで1位になりますが(1週間)、このメロディとリズムもまさにクラッシックです。
Good Times / Chic
(79年全米1位)
Chicとしては実はGood Timesが最後のTop40ヒットとなります。今回の特集はその後のNile Rogers関連がメインで、Sister Sledge が最初のプロデュースでした。Sister Sledgeはフィラデルフィア出身の女性R&Bグループですが、79年のこの曲が全米チャートで最高2位を記録しました。曲はChicのグルーブ感を活かしたディスコサウンズに仕上っています。
We Are Family / Sister Sledge
(79年全米2位)
Chicのプロデュースが注目を集めたのはDiana Rossの「Upside Down」(80年1位)のヒットからでした。そしてDavid Bowieです。70年代にグラムロックシンガーとして登場したDavid Bowieはスタイルを変えながらヒットを飛ばしますが、全米1位は75年の「Fame」以来出ていませんでした。ブリティッシュインベイジョンの嵐が吹き荒れる82年にはレーベルをEMIに移籍して発売されたのが『Let's Dance』というアルバムで、Nile Rogersをプロデュースに迎えます。David Bowieの持つエモーショナルな部分にChicのグルーブが加わって83年にBowieとしては2度目の全米1位(1週間)を記録します。
Let's Dance / David Bowie
(83年全米1位)
ブリティッシュインベイジョンの中心的バンドDuran Duranの初の全米1位はNile Rogersのリミックスによって生まれました(2週)。83年に発売されたDuran Duranのアルバム「Seven& The Ragged Tiger」からの3rdカットのこの曲はアルバムverではシングル向きでなかったのですが、これをNile Rogersが見事にダンストラックにリミックスしています。曲はFle-Fle-Fle-ReflexというイントロからChicサウンド全開です。これによりDuran DuranとNile Rogersの関係が強くなり、その後もヒットを次々と生み出していきます。
Reflex / Duran Duran
(84年全米1位)
そして現在も大活躍のMadonnaの超有名曲もNile Rogersでした。デビューアルバムが大ヒットしたMadonnaはNile Rogersをメインプロデューサーに迎えてアルバム『Like A Virgin』を製作。その後の活躍は言うまでもありません。Billy SteinbergとTom Kelly作曲した曲をNile Rogersがグルーブを加えて、Madonnaが自身の曲にしました。84年に全米1位を6週間記録しました。
Like A Virgin / Madonna
(84年全米1位)
ブリティッシュインヴェイジョンの後半に「Hold Me Now」(84年3位)で登場した3人組ポップバンドThompson Twinsは続くアルバムをNile Rogersプロデュースで製作し、この曲が85年に6位のヒットを記録します。Thompson Twinsはリアルタイムで好きなバンドですが、スケールアップした音の変化っぷりに当時驚いた記憶があります。
Lay Your Hands / Thompson Twins
(85年全米6位)
Duran Duranは85年にArcadiaとPower Stationに分かれて活動を行います。その時にPower Stationのボーカルとして注目を集めたのがパワフルなボーカリストRobert Palmerでした。Robert Palmerがその後発表したアルバムはNile Rogersをメインプロデュースに迎えて製作され、この曲が86年に全米1位(1週)を記録します。バックの同じ化粧の美女がウソ演奏するビデオも話題を呼びました。
Addicted To Love / Robert Palmer
(86年全米1位)
少し時代は戻りますが、86年に爆発したオーストラリア出身のINXSが84年全米チャートで58位のヒットになったこの曲を紹介します。日本で撮影されたビデオということもあって、またHall & OatesのDaryl Hallがバックで参加していることもあって日本では人気がありました。Chicのグルーブ感が発揮されたナンバーですが、INXSはこのグルーブ感を取り入れてその後のヒットに繋がっていきます。
Original Sin / INXS
(84年全米58位)
Nile Rogers作品はJody WatleyやB-52's、Timex Social Clubなど色々あるのですが、今回のラストナンバーはブリットポップバンドABCのこの曲で閉めます。R&Bの大御所Smokey Robinsonを歌った歌ですが、Nile Rogersがグルーブ感を与えて極上のポップソングに仕上げています。87年に全米チャートで5位のヒットを記録しました。
When Smokey Sings / ABC
(87年全米5位)
ということでNile Rogersプロデュースの特集でした。
