トリル
持参したパン40個を年長者へ渡して、
配ってもらいます、

気をつけたいのは、何よりも「公平に」、
ボクが公平と思うのと、
彼らが公平と感じることが違うと、
この小さなことが尾をひくこともあります。
彼らの会話の中にとても多くの、
「食べる、お腹すいた、お腹いっぱい」が発せられ、
これは彼らの命、フェイスブック上も同じです。
食欲は本能の支配する事柄ですから、
この時だけはちょっと注意してあげます。
そんなこんなが目につきやすい、
海沿のスクワッター(不法居住)ゾーンへ、

まずは、写真写真 (笑
この日は、このエリアでのフィエスタ (お祭り)、
エリアは日本の町会ほどの広さ、
友人の今井さん(仮名)と一緒に、
日本代表としての参上 (笑
真ん中に置かれた白いプラスチック容器、
中は「tuba /トゥバ」と呼ばれる、
ココナッツの樹液の発酵酒。
今井さんは「ちゃんとしたヤツ」を飲んだことあり、
ボクは「ちゃんとしてないヤツ」しか飲んだことなく、
回し飲みのコップに、ほんの軽く一口つけ、
「これは、ちょっとヤバいですよ」と、
よーするに不適切な状態で造られたモノ、
そう言って、ボクへコップを渡します (涙
状況を勘案し、飲まないわけにはいかず、
グッとあおり、「けっこう、いけるぢゃん」、
なぁ~んてことは全く無く、
今井さんの言葉も気にかかり、
同時に喉元にもブレーキがかかります (笑
ボクの態度に気をつかい、
他のドリンクを勧めてくれ、
「ショクトン」という(超)低グレードなお酒か、
ビール、ウィスキー、ペプシのミックスか、
三つとも厳しい選択肢ではありますが、
ここは日本語の、
「もうヤケクソだぁ~!」(笑
そして、
お酒の席には欠かせない(困った)美女軍団 (笑
「写真写真 !/ ピクチャーピクチャー!」と、
撮っては、寄って来て写真を見て、
「これ、ワタシがブスに写ってるダヨ、
じゃ、もう一枚もう一枚」と、
うるさく、しつこい (笑
ボク「この iPad mini は、ただ正直に写してるんですよ、
ブスなのは iPad mini のせいじゃないの」、
などとは言えずに軍団に従います (笑
今井さんも人気者で、写真写真、
軍団が手にしているのは「サント・ニーニョ像」、
日本では馴染みのない子供(キリスト?)の神様、
セブ島、ボホール島周辺では信者が多いようです。
海から上がって来たばかりの、
上半身裸の子どもたちが、
大小のサント・ニーニョ像を手に、
延長コードで浜辺まで出された、
黒いスピーカーボックスから響く、
「🎶 サント・ニーニョ、サント・ニーニョ 🎶」の、
繰り返される単調なリズムに合わせて、
今井さんとボクを見つめながら、
各々の頭の上で上下させています。
今井さん「これって(像)、日本の神輿(みこし)、
みたいなもんなんですかねぇ」
ボク「だろうね」と。
どこの国、地域でも祭事には、
音や像がいるでしょうし、
それはもう一つの象徴であり、皆が手にして、
中には日本の神輿のように複数で持ち上げ、
やはり繰り返されるリズムに合わせ身体を動かす、
これが「祭る」ことなのかもしれません。
軍団の不適切なお酒がまわり、
頭の中「サント・ニーニョ、サント・ニーニョ」と、
その言葉がこだまします。



