トリルの街中で、
見かけない日がない「ブンバイ」、
「ブンバイ」とはタマネギのこと、
そして「インド人」のこと。
彼らの体臭を形容してそう呼んでいますが、
数字に、そしてお金の扱いに、
めっぽう弱いフィリピン人、
そのブンバイから多くの人がお金を借りていて、
腹いせにでも、そう呼び始めたのでしょう。
ブンバイの金貸しは「ファイブ・シックス」と呼ばれ、
「5借りて、6返す」という意味、
例えば「500ペソ借りて、600ペソ返す」、
金利は20% 、年ではなく「月」です。
違法ですが、国民に浸透しすぎ、
国が本気で取り締まったら、
「お金の流れが止まって」、
そちらの方が問題になるかもしれません。
ブンバイは、なぜかホンダXRM125CCに乗っていて、
ジェットヘル(顔が全部見える)をかぶり、
その中、黒いフェイスガードをし、
そして、例外なく大柄です。
借り手を訪れ、赤い50ペソ紙幣と、
貸付用の小さなノートを受け取り、
そこへ日付、金額を手早くメモして、
またXRMに乗って次の集金へ向かいます。
久々に、
以前住んでいたサブディビジョン(住宅地)入口にある、
大きめのサリサリ・ストアを訪問、

手前がニワトリのエサ、
奥の白っぽいのがお米、
同じ店で隣り合わせで売られているのって、
気になりますよね、日本人には。
ここではフツーですが (笑
店主のエディ(男性37歳)、
6年前奥さんと一緒に、
ここから80kmくらいのキダパワンから来た、
m&m チョコ とドッグフードのペディグリーを扱う、
大手問屋の元営業マン。
フィリピン国内で最優秀の成績をとり、
その自信を持って、ここでサリサリストアを始め、
彼の努力と、持ち前の観察、思考で成功し、
今、キダパワンの親せきを3人雇っています。
17:00
コーラのケースを椅子にして、
店の外でエディとビールを飲んでいると、
40代男性のお客さんが店の中へ、
ですが何も手にせず出て来ます、
続いて、50代女性のお客さんも店の中へ、
また同じく何も手にせず出て来ます、
エディはニコニコと挨拶し、数語声かけします。
ボクはエディに「あの人たち、お客さん?」
エディ「そう、オレが金貸してるんだよ」
ボク「えぇ~!?、それっていいの?」
「いいの」とは「違法じゃないの?」という意味、
エディはボクの驚いた顔を見て、歯を見せて微笑み、
エディ「違法だけど、彼ら金が必要だし、
ブンバイは20%だけど、オレは10%だけだよ」
その口調「ブンバイは悪い事しているけど」、
「オレは彼らのために、してあげているんだ」と。
ボク「何人に貸してるの?」
エディ「オレ個人では30人、
友だちと共同で貸してるのは40人、
フィリピンではフツーだよ、こういうの」
人懐こそうにニコニコして、エディは話し、
ボクのビールを持った手は止まったまま。
もちろん、誰にでも貸すわけではなく、
エディは、よくよくお客さんを観察していますし、
他のお客さん、友だちともよく話し、
いろいろと貸付基準を満たす人かどうかの、
情報も集まってきます。
タイムカードのような白い紙に、
日付と、金額を書きこみ、
それは「借り手」が持っていたり、
店側で預かり持っていたりするそうです。
エディは続けて、
「返し終わったら、大体の人はまた借りるね、
まぁ、フィリピンスタイルだよ」
小学五年生でも時計が読めなかったり、
九九(くく)を指を使ってたり、
(フィリピン独自に計算方法がある)
数字の意味、お金の扱い方、
それこそ、貝殻のコインが似合いそう、
ということは、
見方を変えれば、
ボクはエディ(または同等の人)に出資し、
その金利を折半する、
ん~、検討案件としましょう (笑