9:30
セブ島のタリサイ市
気まぐれなフィリピン人のように、
曇ったり、小雨が繰り返す天気の中、
お世話になっている家のガンガン(男性30代)の、
ホンダ・ヘッポコXRMリヤシートにまたがり、
メトロバンク・タブノック支店へ。
ガンガン、見た目は怖いけど、
心優しい安全運転ライダー、リヤシートで熟睡(ウソ/笑)
メトロバンク入口に二人のガードマン、
一人は、ニセモノレイバンをかけ、「 PATROL 」という、
ローカルのショットガンを肩から下げ、
もう一人は、使い古したリボルバー(回転銃)、
店舗内にも同様に二人の、計四人。
これは、ボホール、セブ、ダバオ、同じスタイル、
ダバオではショットガンが M-16自動小銃だったり、
どちらにしても、物騒ですね。
中のガードマン(リボルバー)が要件を訊いてきて、
ボク「日本円の口座に入金です」と伝え、
リボルバー「じゃあ番号札とって、あそこのカウンターへ」と、
椅子へ腰掛ける対面カウンターを指差します。
日本円口座は、そのまま「福沢諭吉」を受けてくれ、
日本円を引き出す際は、事前に電話して、
「福沢諭吉の在庫」を確認する必要があり、
面倒ですが、手数料がかからないので、
まぁ「金庫代わり」かなぁ。
腰掛けカウンター女性、
「デポジット・スリップ(入金票)に、金額記入して下さい」
と、入口脇の記入テーブルを指差し、
ガンガンとボクが、そこで入金票に記入しようとして、
リボルバーが近寄って来て「ここにお札の " ナンバー " を全部書いて」と、
ボク「えっ?、ナンバーって、全部ぅ~?」
リボルバー「そう、全部デス」
ぁ~ぁぁぁぁ~っ、100枚あるんですぅ~~っ(涙涙涙)
行内業務として、彼らが全ての番号を控えているのは、
入金確認の一環として、キーボード打ち込みされた番号が並ぶ、
A4用紙にサインしていて、知ってはいましたが、
今回はボクが手書きぃ~(涙)
ガンガン「じゃあ、二人で手分けして早くヤロウ」
普段から、超不便な世界で暮らす、彼の建設的な意見に、
ボクもトランス状態から目覚め、作業開始です。
横長の細い長方形に、
アルファベットと数字を押し込む単調な繰り返し、
たまに、数字が揃ったりすると、嬉しかったり(笑)
そんなことを励みに続けますが、関節がこわばり、
グーパーをしたり、リボルバーに低姿勢で、
「エアコン寒いので、ちょっと弱めて下さい」と、
両腕を抱える、大げさな仕草で懇願したり(笑)
二人で無言のお務めを終える頃には、身体の芯から冷え、
リボルバーに「寒いから、外で暖まって来ます」と告げ、
ガンガンと、また小雨模様の外へ。
暖をとり、
越冬から覚めたネズミのようにモソモソと店内へ、
リボルバー「じゃあ、テラー(普通窓口)へ行って下さい」と。
アイボリーに細い紺色ボーダー柄のテラーの女性へ、
二人の「頑張りの結果」と、日本円を渡すと、
「ナンバー記入する必要ないですヨ、ワタシたちの仕事デスカラ」
「マ、マ、マヂカルぅ~!」
テラーの顔を見れば、
ボクの眉間に厳しいシワがあったのは、確かです(笑)
テラー「かけて、お待ちクダサイ」とプラスチック椅子を指し、
ボクは即答で「何分!?」、声に怒りが込められ、
テラー「10分くらいデス」
ガンガンと二人で、おとなしく座って待っていると、
テラーが寄って来て「手数料が500ペソかかりマス」と、
ボク、深呼吸を数回して、
「これは手数料無料で、ボホールでもダバオでも無料ですよ」と、
少し前かがみになりつつも、なんとか抑えます。
テラー女性も、上司から言われただけで、
その上司(男性30代)も、日本円口座への入金は初めてのようで、
上司の机前へ行き「これは無料のはずですよ」と、務めて冷静に。
そして、その通りになり、
すったもんだしたものの、
一件落着!
寒い~っ、疲れる~っ、
でも良かったぁ~(笑)
フィリピンでは「人によって言うことが違う」がよくあり、
病院で、このようなことがあったら(怖怖)
11:30
ボク「ガンガン、マクドナルドでなんか食べようよ」
ガンガン「OK、(銀行の)彼ら日本円口座、初めてだったんだネ」
マクドナルドの駐車場に、
メチャクチャに停められたバイクのすき間に、
ガンガンもメチャクチャに停め、
ボクのお気に入り、
蛍光オレンジのアンダーアーマーのシャツの背中を見ながら、
ガンガン「雨で泥が、少しはねちゃったネ」と、気づかってくれ、
イヤな午前中でしたが、
マクドナルドのスイングドアを押し開ける時には、
気分は軽くなっています。