一瞬、まばたきして、
二つの顔を見比べて、今聞いた名前を、
名前の意味を、二つの顔と見比べ、

首を小刻みに数回ふり、「まいったね」
「ワタシはハニー」、
「ワタシはシュガー」
その名前を聞かされちゃったら、
二人には、その名前以外ありえませんね(笑)
お父さんのジェムに、
ボク「いやぁ~、ファンタスティック!」
ジェムは、フィリピン人がよくやる、
首をわずかに後ろへ反らせる頷きを見せ、
満足げにニヤけます。
勧められた、グラつくプラスチックスツールに腰掛け、
ジェムにビサヤ語を訊き、
コクヨの小さなノートへメモをしていると、
ハニーとシュガーが近づいて来て、
じっと見つめています。
ノートでも、ボクでもなく、
ボクの、アンダーアーマの帽子ツバに乗せられた、
ブルーミラーのサングラスに映った自分たちを。
右と左のレンズに、ひとつずつ映った同じ顔、
ちょっとポーズをとり、二人顔を見合わせ、
微笑み、そのうちキャキャと騒がしく笑い始め、
また、じっと見つめなおします。
二人の好奇心に満ちた瞳には、
ボクが映っているのでしょうか。
んん、
どっちが、ハニーで、どっちがシュガー?(笑)