両手で輪っかを作り、そこにウエストが収まってしまいそうな、
このエリアで一番スリムなエンポイ、24歳。
サリサリストア店主のエディ34歳は、
「蟻みたいなウエスト」と言い、
自身の立派なお腹周りを撫で、皮肉り(笑)
フィリピン人はビーチサンダル履きのせいか、
男女ともラフに、つま先を開いて歩く人が多い中、
エンポイは路面の見えない白線上を、
一歩一歩、送り出すようです。
身体に張り付くうすいグレーのニットワンピース、
足首に細いシルバーのアンクレット、
紫の底が硬いレディースサンダルだけが見えます。
薄い靴下の中で足の指を動かすと、
指の動きが分かるように、
エンポイの腰から下の動きが、
むき出しの脚よりも、はっきりと分かる気がします。
そんなエンポイとジプニーで乗り合わせ、
ボクの前で脚を組んで座り、
シルバーのアンクレットに下がっている、
エンゼルフィッシュがキラキラ揺れています。
ジプニー両サイドに大きく開けられた窓からの風が、
エンポイのアップにした黒髪、うなじからこぼれる一房を流します。
ボクは風に気づかずウチワで扇ぎ続け、
アゴも半分くらい垂れていて、
ハッとします。
エンポイに「女性」を感じていました。
もうちょっと冷やすため「マリーン・ヘアー」に(笑)
