12月はダバオも、キャロリン( Carolling )、
またはママスコ( Mamasko )と呼ばれる、
「善意の寄付ヨロピク月間」(笑)
ここのサブデビジョン(住宅地)では、
ほとんどがスクワッター(不法居住)ゾーンから来る子供たち。
夕方から、在宅家への「攻撃」が始まり、
クリスマスソングを複数人でサラッと歌い、
終わるや「それではご寄付を」となるわけです。
なかなかタフな「ピラニヤ軍団」(笑)

ここでは、トライシクルドライバーをターゲットに歌います。
テキトーに歌って、「ご寄付を」に対し、
「ちゃんと歌わなきゃ、お金あげないよ!」と、
歌わせる大人もいますが、ごく少数。
グリーンベルト沿い、
親せき二人を雇うサリサリ店主、エディ34歳は、
子供たちに、ひと通り歌わせておいて、
「あ~、オレはダンス(サーヤオ)も一緒にやらないと、
お金はあげないなぁ」と、
「後出しジャンケン」の意地悪(笑)
スクワッターゾーン、

秩序あるダバオ市で、裸は禁止です(笑)
みんな写真大好き、


軍団が集まって来るのは、
ヒマだから(笑)
学校へ行ってない、あるいは休みがちな子供も多いです。
そして、日本からの「大使」に、
「クリスマスですよねぇ~、
ご寄付などいただけると、ウレシ~のですがぁ」
ということです(笑)
ボクはあげません、ケチですから(笑)
代わりに、「折り紙」を配ろうとした途端、
次々に小さな手が、引ったくろうと伸びて来ます。
「そう来るだろうな」と、ボクが一瞬速く折り紙を持った手を引き、
鼻にシワを寄せ、顔を突き出しけん制します。
ここらへんは野生動物同士の「ささやかな闘い」(笑)
敗戦後、脚の長い進駐軍兵たちが、
ハーシーチョコレートを子供たちに配った時、
日本の子供たちは、おとなしく配られるのを待っていたのか、
それとも、今もらわなければ次は無い、
と手を伸ばしたのでしょうか。
ほとんどの子供たちは、
一枚ずつ配られる折り紙を手にしたら、
その手を後ろへ、同時に反対の手を伸ばして来ます。
ボクは人差し指で遠くを指して、
「おまえ(にはあげたから)、向こうへ行って」
ビサヤ語で「イカウ、ガワス!」を繰り返し、
周囲の敵もなかなか諦めずに攻め続け、
ボクも負けずに応戦し、脇腹に汗がつたい落ちます。
「もらえる時」は「今しか無く」、
他の誰よりも速く手を伸ばす、
ただそれだけです。