昨年5月、
セブ島タリサイ市

シャンプーCMのタレント、

スチュワーデス系、
というのはウソ、
フィリピンではポピュラーなゲイ・コンテストです。
12人の中から5人が残り、ファイナルへ。
残った5人は全員セミプロで、あちこち廻っているそうです。
タレント性を見せる一芸必須で、
ダンス(中にはファイヤーダンスも)や、手品で、
バスケットコートにぎっしりと集まった、
小さな子供を含む1,000人を楽しませてくれます。
ファイナルの審査では3人の審査員が選んだ、質問が五つ、
ファイナリスト5人が小さなメモを引いて、
自分に宛てた質問が決まります。
質問「シャワーで、自身の大切な場所をどのように洗いますか?」
会場、笑い声がもれます。
ですが、ボクは「そういうこと訊く?」
質問「もし生まれ変れ、身体の一か所だけ変えられるとしたら、
どこを、選びますか?」
その質問に応える彼女はマイクを持ち、
空いた手は腱が浮き出るほどに握られ、審査員を見据え、
「とても挑戦的な質問、ありがとうございます」と、
一拍おいてから、
「神様が与えてくれた私の身体、一切変える必要はありません」
会場、ドッと沸き上ります。
ですが、ボクは何か釈然としない、
わだかまりのようなモノが、腹の中に重く残ります。
「彼女」たちはセミプロで、
この様な事を経て、さらに上のコンテストへ向かいます。
「彼女」たち、もう慣れっこになっているのでしょうか。
いいえ、決してその様な事は起きないでしょう。
五つの質問と、五つの応え、
それに応えた「女性」の声からは、
十分すぎるほど感じとれる、「怒り」が。
同時に、その怒りと、これから闘う意志を示す、
回答初句、「とても挑戦的な質問、」、
「とても厳しい質問、」と。
ボクは不快もあらわに妻へ、
「みんなの前で、こうゆう質問するぅ?」
妻はボクの目を見ず、
「フィリピンでは Yes です、
だから(相手に)言い返さなきゃダメです」
ボクは「 No 」を期待して訊きました。
続きます。