どこぞのネット意識調査によると、福島県産と

言われて購入をためらう人は、全体の約2割。

茨城・栃木・群馬も購入をためらう人は1割で、

ほとんどの人が産地や放射能を気にせずに

暮らしていることが明らかになったそうです。


8割の人は福島県産を買うし、

9割の人は北関東産を買う!


皆さんは、この意識調査を、どう思いますか?

僕は、めちゃくちゃ朗報だと思っているんです。

だって、これだけの人が買っているんですよ?


風評被害なんて

起こってなくね?


確かに、2割の人が買わなくなったのだから、

売り上げが減っていることは間違いないです。

だけど、20%しか減ってないんです。


いや、もっと正確に言うと、茨城や群馬などの

汚染地域であっても9割の人が買うのだから、

福島という名前の雰囲気だけで躊躇するのは、

たったの1割だということです。


福島はもちろん、茨城や群馬でも買わないと

言っている人たちは、雰囲気で言っている人も

まったくゼロではないでしょうけど、セシウムが

検出されることがわかっているからこそ、茨城、

群馬でも「ちょっと待てよ?」と思う。


だけど、それらを含めても2割だけなんです。

ところが、この国では、たった2割の人々しか

福島県産の食べ物に躊躇する人はいなくても、

こんな政策を打ち出しました。


消費者庁は、風評被害対策に2000人の

専門家を養成し、被災地産の食品や放射能の

安全性について、国民の理解を深めるために

動き出すというのです。


2割のマイノリティーにさえも

放射能は安全だと教育する!


この国が進む道は、完全にベラルーシです。

だいたい、たったの2割の人を見て、「これは

風評被害だ!」と言い出し、その対策として、

「専門家を2000人養成」しちゃうんですよ?


ずいぶん簡単な専門家だな!


要するに、「成田とニューヨークを往復しても

被曝するんだから、国の安全基準以下なら、

子供だろうと、妊婦だろうと、セシウムなんざ

モリモリ食べても楽勝だ!」と説明できる人を

2000人養成するということです。


ただでも、既に8割の人が、アホのテレビを見て

「放射能? 何それ!」と言っているんですから、

残りの2割など、放っておけばいいと思うでしょ?

放っておかないんですね。


原発事故から2年後の今さら、御用学者先生の

「放射能のリスクなんて考えたら、車も運転

できまへんがな!」理論をレクチャーされて、

ちょいとノートを取ったら、専門家デビューする

時代がやってきてしまったのです。


この国、マジすげぇよ!


この国には、いろいろな矛盾や不可解なことが

たくさんありますが、こうした点を一つずつ丁寧に

見ていかないと、うっかり騙されることになります。


既に「風評被害」という言葉が、実害から目を

背けるための詐欺なのですから、矛盾に気づく

ことが、いかに大切かということ。そのためにも、

僕はブログを続けてまいります。


さて、今日は前フリが長くなってしまったので、

一つだけ書きます。原発事故の被害者たちが、

東京電力に賠償請求できなくなる方向で話が

進んでいますので、こちらをご覧ください。



■ 被災者の損害賠償権が消滅。


東京電力は、原発事故から3年を節目に、

損害賠償の請求を受け付けないことを発表。

しかし、これには多くの問題があると弁護士や

地元の議員などが、怒りの声を挙げています。


「風評被害」にしか興味がない安全野郎の

オッサンたちは、本当に福島のことを思うなら、

他人のブログやツイートを批判ばかりせずに、

こういった問題を多くの人に知ってもらう方が、

よっぽど建設的ではないでしょうか。


いつものように、箇条書きでまとめております。

より詳しい動画を見たい場合は、ぜひIWJの

会員になって見てください。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-GNS102


■ 仮設住宅では、家族の仲が悪くなっている。

■ 老人は入院し、見舞いも来ず、孤立している。

■ そうすると、補償などの情報から隔離される。

■ もらえる賠償金をもらえないことが起こる。

■ みんなの想像を超えるような現実はあるのだ。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-GNS103


■ 原子力賠償法には、「時効」という概念はない。

■ 東京電力は民法724条に基づき、時効を主張。

■ これに基づくと、2014年3月11日に権利消失。

■ しかし、損害賠償請求権が3年で消滅は不当。

■ 民法724条が適用されるという根拠はない。

■ 被害者が落ち着いて賠償できる環境が必要。

■ 東京電力からのダイレクトメールは不十分。

■ DMが届いている人と届いていない人がいる。

■ しかも、届いてない人は消滅期間が早くなる。

■ 一部の人だけが適用される不平等性も問題。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-GNS104


■ 避難民は、毎日の生活に悩んでいる。

■ 避難民は、今も転々と引っ越しをしている。

■ 仮設住宅から仕事に通うのは、極めて困難。

■ だから、避難民は居住の安定を求めている。

■ 今回の原発事故は「想定外」と言われている。

■ しかし、法律がきちんと「想定」をしていない。

■ 隙だらけの法律を作ることを理解できない。

■ 機械は故障するし、人は必ず間違えるのだ。

■ そういうことを「想定」しなければならない。

■ 事故が起こったら他の県が助ける法律がある。

■ しかし、国の考えによってブレーキがかかる。

■ 国の都合で運用を止められるのはおかしい。



他にも、さまざまな国会議員が登壇しましたが、

主要な話は、この3人にまとめられると思います。


わずか3年という短い期間で、賠償請求の権利が

失われるというのは、東京電力のご都合すぎる!

それを後押ししている政府もまた酷い!

ということです。


この国は肝心なことを、あまり報道しませんので、

情報から遅れてしまったら最後。そうならないよう、

『チダイズム』では、フォローしてまいります。